研究課題/領域番号 |
19K03622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
中田 寿夫 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10304693)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 重い裾の分布 / 極限定理 / 正則変動 / 大偏差 / 超重裾分布 / 緩変動関数 / ランダムウォーク / Polya の壷 / 対数パレート分布 / 超ペテルスブルグゲーム / 無限大の期待値 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、確率的ゲームなどから導かれる重い裾をもつ分布族で、独立性または弱い従属性のあるものを扱い、分布族の構造と分布族に従う確率変数に対する極限定理を調査する。具体的には、これらの分布を含む重い裾の分布族の特徴付けとともに、独立性や同分布性を必ずしもみたさない場合の分布の和や最大値の漸近挙動を解析する。
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研究実績の概要 |
2023年度は前年度から研究を進めていた Pinelis (2022)の問題の超重裾分布族への拡張に関する内容をまとめることができた。独立同分布確率の和がある意味で唯一の確率変数で支配されるための条件に関する問題であるが、少し強い条件ではあるものの、超重裾分布族に関してはフォンミーゼス条件に類似した単純な形の十分条件を与えることができた。このことは欧文誌 Bull. Inst. Math. Acad. Sinica で発表された。また、裾の重い分布の研究を進める上で確率変数または事象の独立性をどのように利用するかということが重要になってくるが、「搭乗券の紛失問題」といわれる問題についてもある意味で類似した発想が必要であることに気付いた。この問題はHenze, Last (2019) によって独立性の研究がなされていたが、上記のことにより彼らの議論を少し拡張、整備することができた。この結果は Math. Gazette において報告者の研究室に所属していた学生たちと連名で発表された。 本研究でえられた重い裾の分布に関する結果は、感染症がある程度収まったため、国内外の研究集会において対面で発表された。国外では2023年6月にギリシャ・テッサロニキで開催された第10回国際応用確率ワークショップ(10th International Workshop on Applied Probability)において口頭発表され、応用確率の専門家たちと交流をもつことができた。国内では統計数理研究所で開催されている「無限分解可能過程に関連する諸問題」において対面で成果発表が行われ、確率論研究者たちと直接的に意見交換をすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
欧文論文を発表し、国外における発表もできたため。
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今後の研究の推進方策 |
本来ならば2023年度が本研究の最終年であったが、期間延長が承認されたため2024年度が研究の最終年となった。2024年度は研究の総括として国外における成果発表を予定しているが、当初の予定である外国での活動を遂行するためのものでもある。
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