研究課題/領域番号 |
19K03649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉見 一慶 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (10586910)
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研究分担者 |
本山 裕一 東京大学, 物性研究所, 技術専門職員 (30816731)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 解析接続 / スパースモデリング / 交差検証 / 虚時間グリーン関数 / ソフトウェア開発 / データ科学 / 量子モンテカルロ法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の数値計算技術の発展により,現実的な物質を対象とした有効模型の構築とその解析を行うためのツールが整備されつつある.有効模型の解析を行う強力な手法の一つである量子モンテカルロ法では,磁化率や比熱などの静的物理量に関する実験との詳細比較が可能である一方,電子状態を知るためのスペクトル解析などの動的物理量に関しては,高精度な解析接続を可能とする決定的手法がないため,実験との詳細な比較は難しい状況にある.本研究では,解析接続結果の精度を定量化し信頼性を評価することで,精度保証された理論計算と実験との比較を実現し,高精度な予測が可能な機能物質設計ツール構築に向けた技術基盤を確立する.
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研究成果の概要 |
量子モンテカルロ法は、磁化率や比熱などの静的物理量に関する実験との詳細な比較を可能にする強力な手法であるが、電子状態のスペクトル解析のような動的物理量については、高精度な解析接続を行う決定的手法が存在しないため、実験との詳細な比較が困難である。本研究は、解析接続の精度と信頼性を高めることを目指し、理論計算と実験結果の精度保証された比較を実現するための技術基盤を構築するため、交差検証を用いたハイパーパラメータ自動推定機能の検証や多軌道系での解析接続手法開発などを実施した。また、機能物質設計に活用できるように関連するソフトウェアの開発・整備も実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、精度保証された高精度な解析接続を実現し、複雑なスペクトル構造や動的感受率を高精度に求めることを目的とする。これにより、現実物質を対象とした理論解析の基盤技術が構築される。本研究では、誤差増幅を抑制する計算手法の確立と、解析接続データの精度評価手法の確立を目指した。これにより、解析結果の定量的・客観的な精度評価が可能となり、解析の信頼度向上と計算コストの軽減が実現する。得られた高精度データはベーテ・サルピータ方程式などの応用計算に活用されることが期待され、理論解析の信頼性が向上し、幅広い材料科学分野への応用が期待される。
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