研究課題/領域番号 |
19K03652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
湯川 諭 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (20292899)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 破壊現象 / 分布関数のスケーリング / 準静的破壊の普遍性 / サイズ分布関数の動的スケーリング / 破壊のパターン / 破壊パターン / 球殻の準静的破壊 / 複合材料の破壊 / スケーリング / パーコレーション / 球殻の破壊 / 破壊 / パターン形成 / 統計法則 |
研究開始時の研究の概要 |
水田の泥のひび割れのような現象には、実は隠れた法則があります。その法則によると今のひび割れの状態を見ると、過去どのような割れ方をしていたか、また未来にどのような割れ方をするのかということが明らかになります。この法則は研究代表者らによって見つけられました。ではこの法則はどこまで成り立っているのでしょうか? 水田のひび割れに雨が降りひび割れがリセットされたらどうなるでしょう? もっと複雑な柱状節理などのひび割れでは? またはマスクメロンの表皮やエウロパなどの氷で覆われた衛星ではなにか法則があるでしょうか。本研究課題ではひび割れの法則がどこまで普遍的なのか明らかにすることを目的としています。
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研究成果の概要 |
破壊現象にみられる模様や破片分布の統計的性質を理解するため、計算機シミュレーションを用いて研究を行った。主な研究対象として、マスクメロンのマスク形成過程でみられるような球殻上のひび割れと、繊維で補強されたセラミック材料のような複合材料の引っ張りにおける破壊を調べた。その結果、おなじ球殻上の破壊でも急速に破壊が起きた場合とゆっくりと割れた場合で質的に破壊の様相が異なること、また複合材料を強化している繊維の長さスケールが、分布法則を支配していることなどを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
球殻上の破壊現象に対して、叩いて急に破壊される場合とゆっくりと準静的に破壊される場合で、破片の分布関数や分布関数のスケーリング則とよばれる性質にあらわれる冪指数などの様相が質的に異なることが明らかになったこと、複合材料の破壊現象で現象を支配する長さスケールが内部構造に起因するスケールであることが明らかになったことは学術的に意義深い。これらの社会に対する直接的な意義はまだ薄いが破壊現象の理解が進んだ先には産業応用などへの可能性がある。
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