研究課題/領域番号 |
19K03655
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
高橋 公也 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (70188001)
|
研究分担者 |
服部 裕司 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (70261469)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 流体音 / 管楽器 / 熱音響機器 / バスレフポート / 遅延方程式 / 大規模数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
DNSおよびLESを用いた圧縮性流体の大規模数値計算を行い、管楽器の音源である流体音(空力音)の発生機構とその特性を解析し、音源と管体の相互作用により発振する楽器の発音 機構の解析を行う。また、その成果の楽器や音響機器の設計への応用を考える。具体的な対象は、オルガンパイプ等のエアリード楽器、クラリネット等のシングルリード木管楽器と金管楽器のマウスピースである。また、運指と音のピッチの関係の基礎研究として遅延方程式モデルの解析も行う。
|
研究実績の概要 |
九州大学のスーパーコンピューターを用いて圧縮性流体の大規模計算を行い、以下の項目の研究を行った。 1) LESを用いた3次元エアジェット楽器の解析: 前年度に引き続きフットの付いたオルガンパイプの解析を行い、その成果をイタリアで開かれたForum Acousticum2023で発表した。その後、管体とフットの圧力振動とジェット振動の間の位相差に着目して、フットの共鳴周波数と楽器の発振の安定性の関係を探求し、その成果を原著論文にまとめAcusticaに投稿した。また、オルガンパイプのジェット流速と音波強度の関係が対数関数的になることに注目し、数値解析を行い、実験結果を定性的に再現することに成功した。 2) 音孔の開閉に伴う発振音の変化の再現: 2つの音孔を持つ管楽器の2次元モデルの解析を行い。閉じる時と開く時の動作の再現に成功し、音孔の開閉に伴う音の高さの変化の再現に成功した。 3) シングルリード木管楽器と金管楽器のマウスピース内での音の発生: ダブルリード楽器であるオーボエリードの2次元モデルを圧縮性DNSを用いて解析した。特に、リードの動きをより現実に近いものにした解析を行い、リード振動が倍音の豊かさの鍵となることを示し、その成果を国際会議で発表した。 4) 音響機器の解析: 熱音響エンジンの解析を行い、音波発生の基本的な過程の再現に成功し、その成果を国際会議で発表した。また、昨年度まで行っていたバスレフ型スピーカーのポートノイズの解析は、ヤマハ株式会社との共同研究に進展した。
|