研究課題/領域番号 |
19K03664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
引原 俊哉 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (00373358)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ランダム量子スピン系 / フラストレート量子スピン系 / テンソルネットワーク / 実空間繰り込み群法 / ランダムスピン系 |
研究開始時の研究の概要 |
スピン間相互作用が競合(フラストレート)した二次元ランダム量子スピン系における新奇量子無秩序状態について研究する。実空間繰り込み群アルゴリズムに量子情報論的概念を援用した改良を施すことで、この系の高精度解析を可能とする数値計算手法を確立する。そして、その手法を用いて、この系を数値的に調べることで、新奇量子無秩序状態の特性を明らかにし、その状態の物理的描像、および、状態を記述する低エネルギー有効理論を確立する。
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研究成果の概要 |
スピン間相互作用が競合(フラストレート)したランダム量子スピン系の高精度解析を可能とする数値計算手法の開発を行った。系のエネルギースペクトルや、量子絡み合い(エンタングルメント)的性質を利用して、基底状態波動関数を精度よく記述するためのアルゴリズムを確立した。また、フラストレート・ランダム量子スピン系における新奇量子状態について、その状態が一次元系でも実現されることを発見した。そして、その状態の特性を解明し、微視的描像を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フラストレート・ランダム量子スピン系の研究は、その系を精度よく解析できる手法がないという制約のため、その進展が阻害されていた。本研究で開発された数値計算法は、そのフラストレート・ランダム量子スピン系の高精度解析を可能とするものであり、当該分野の研究を大きく進展させるものと期待される。また、本研究で行った、一次元フラストレート・ランダム量子スピン系における新奇量子状態の特性解明は、このフラストレーションとランダムネスにより誘起される状態のもつ普遍的性質を明らかにする結果として、大きな意義をもつものである。
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