研究課題/領域番号 |
19K03686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高島 秀聡 京都大学, 工学研究科, 助教 (00432162)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノ光ファイバ / ダイヤモンド / 窒素欠陥中心 / NV中心 / 微小共振器 / 高Q値 / ナノダイヤモンド / 単一分子分光 |
研究開始時の研究の概要 |
Dickeにより最初に提案された超放射は、実現が最も困難な研究課題のひとつである。本研究では、この超放射を実現するため、申請者らが開発した光共振器である、ナノ光ファイバブラッグ共振器を用いる。そして、ナノ光ファイバブラッグ共振器を用いて、ダイヤモンド中の窒素欠陥中心の自然放出を増強させることで、超放射の実現をめざす。 これにより、安定な固体デバイスによる、超放射レーザーや多光子もつれ光子源などの開発が期待できる。
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研究成果の概要 |
近年、量子コンピュータや量子計測などへの応用をめざし、複数の光子をもつれ合わせた多光子もつれ光子源の実現が期待されている。この光源への応用をめざし、本研究では、ヘリウムイオン顕微鏡を用いてナノ光ファイバブラッグ共振器(NFBC)を開発すると共に、極低温下でのナノダイヤモンド中の窒素欠陥(NV)中心の評価を行った。 その結果、ヘリウムイオン顕微鏡を用いることで、従来よりも16倍以上Q値を向上させたNFBCの開発に成功した。また、極低温(7 K)でナノダイヤモンド中のNV中心の光学特性評価を行い、通常のNV中心よりも発光寿命が短いNV中心を含むナノダイヤモンドを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発された高Q値NFBCに単一発光体を結合させたハイブリッドデバイスを開発すると、量子暗号通信や光子を用いた量子コンピューターなどの実現に不可欠な高効率単一光子源の実現が期待できる。また、本研究で得られたシリコン欠陥中心内包極微ナノダイヤモンドは、単一光子源などへの応用に加え、近赤外域での新しいバイオマーカーやナノスケールの温度センサーなどへも応用できうる。これらのことから、本研究成果は、量子科学からライフサイエンスまで幅広い研究分野に影響を与えうる成果だと考えられる。
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