研究課題/領域番号 |
19K03694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
遠田 義晴 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (20232986)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナノ構造形成 / シリコン酸化膜 / 電子線照射 / 還元反応 / 量子ドット / 新奇形成法 / 界面 |
研究開始時の研究の概要 |
制御されたナノサイズのドット構造は、半導体量子効果デバイスや量子井戸光デバイスなど、工学的応用面上注目されている。本研究は、異種材料の界面を形成後、外部から電子線を照射することにより埋もれた界面を改質し、初期界面とは異なる界面構造を作り出したり界面に微細構造を作り出したりする新たな手法を開発することを目的とする。そのため電子線照射が界面反応を引き起こす仕組みの解明と、その反応制御の最適化について研究を行う。また、開発した手法により、実際にナノサイズレベルのドット構造を埋もれた界面に形成することを試みる。
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研究成果の概要 |
外部電子線照射より、埋もれた界面に微細構造を形成する新たな手法を開発するため、電子線照射が表面界面に与える効果を詳細に分析し、還元反応を引き起こす仕組みの解明と、その反応制御の最適化について研究を行った。シリコン基板上のシリコン酸化膜に、5keVから30keVの高電流密度電子線を照射すると、シリコン酸化膜が還元され深さ方向に伸びた還元Siピラーが形成される。この試料をフッ酸溶液に浸漬した後、原子間力顕微鏡により表面形状を観測し、シリコン基板上に電子線の直径に対応する大きさのSiドットが形成されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、シリコン酸化膜とSiという半導体プロセスで最もよく使用される材料のみで、埋もれた界面への量子ドット作製法を開発している。シリコン酸化膜は非常に安定な材料であり、半導体プロセスにおいて表面保護膜としても良く用いられている。したがって埋もれたシリコン酸化膜/Si界面に量子ドットを作製することにより、表面に起因する汚染や劣化を防止でき、安定な量子ドットを獲得でき、また本手法は電子線照射という単純なプロセスでかつ室温で作製可能で、低コスト大量生産にも適していると考えられる。
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