研究課題/領域番号 |
19K03699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 北海道大学 (2020-2021) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
小林 淳 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (50579753)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光共振器 / 光コム / 精密分子分光 / レーザー冷却 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、原子分子分光実験の発展に伴い、レーザー周波数の安定度に対する需要が高まっている。本研究では、光共振器の共鳴周波数間隔を高精度に測定することで、『光共振器型の光コム』を開発する。『光共振器型の光コム』は、安定・安価・容易という優れた特徴を持つ。 私はこれまでの実験で、共鳴周波数間隔を9桁の精度で測定する手法を開発している。本研究では測定手法を改善し、12桁にまで精度を向上させる。GPS信号を受信することでマイクロ波周波数は12桁の精度が容易に得られるが、光周波数でも同じ精度が実現される。さらに、『光共振器型の光コム』を分子の振動準位の精密分光へと適用し、基礎物理学的研究へ発展させる。
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研究成果の概要 |
近年、レーザー周波数の安定度に対する需要が高まっている。本研究の目的は、高安定かつ高フィネスな光共振器の共鳴周波数間隔(FSR)の精密な測定技術を開発し、安価・安定・容易な『光共振器型の光コム』を実現し、さらにそれを原子・分子の精密分光実験へと応用することである。 研究期間中に、高安定な光共振器へのレーザー周波数の安定化技術を開発し、Yb原子の狭線幅遷移を高安定に励起できる光源の開発に成功し、投稿論文で報告した。さらに、高フィネス光共振器により光増幅された、3次元光格子中でのレーザー冷却実験を行い、理論的な冷却限界である反跳限界温度へ冷却を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究期間内に開発したYb原子の狭線幅遷移に対するレーザー光源開発技術について、投稿論文で発表したが、発表後にはすぐに多くの研究者から詳細についての問い合わせ受けるなど、本研究分野に対して重要な役割を果たしている。また、光共振器増幅された3次元光格子中でのレーザー冷却実験は、本研究で行った新奇性の高い研究であり、従来行われてこなかった新しい研究を開拓する研究である。理論的な冷却限界温度への冷却を実現したことは、その重要な第1歩であり、今後の発展が期待できる。
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