研究課題/領域番号 |
19K03744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
河野 浩 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (10234709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スピントロニクス / トポロジカルホール効果 / ジャロシンスキー・守谷相互作用 / 動的格子変形 / マグノン・ドラッグ効果 / スピン起電力 / スピントルク / 反強磁性体 / スピン軌道相互作用 / 磁性トポロジカル絶縁体 / ラシュバ磁性体 / ワイル半金属 / ラシュバ型スピン軌道相互作用 / スピン流 / 非断熱過程 / マグノンドラッグ効果 / 傾角反強磁性体 / トポロジカルネルンスト効果 / マグノンホール効果 / 運動量移行効果 / スピン移行効果 / スピンゲージ場 / 非断熱効果 / 創発磁場 / スピン輸送 / 多体効果 / ドラッグ効果 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで主に一体問題のレベルで議論されてきたスピントロニクスの諸現象を、多体相互作用の観点から見直し、その効果を増強する指針などを探る。具体的には、磁化構造に起因するホール効果(トポロジカル・ホール効果)や、各種スピン輸送における種々のドラッグ効果(相互作用し合う素励起の流れが互いに引きずり合う効果)を調べる。後者についてはとくに、スピントロニクスのパラダイムに従って素励起間の角運動量転換の観点からドラッグ効果を調べ、増強のための知見を深める。
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研究成果の概要 |
(1) ベリー位相描像の前提(断熱過程)が破綻して非断熱過程が重要になる状況(コリニアまたは傾角反強磁性体)におけるトポロジカル・(スピン)ホール効果およびスピン起電力を微視的に計算し、反強磁性体における創発電磁場(創発ベクトルポテンシャル)を同定した。(2)反強磁性体におけるスピン移行トルクの微視的計算を行った。(3)トポロジカルな磁化構造が存在する下でのマグノン・ドラッグ過程を調べた。(4)スピン軌道相互作用の強いバンド電子が媒介するジャロシンスキー・守谷相互作用の微視的理論を構築した。(5)力学的スピン流生成に対するスピン軌道相互作用の効果を、多軌道強束縛模型から出発して微視的に調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピントロニクスの基礎理論を、強磁性体から反強磁性体へ、電気的摂動から力学的摂動へ、一様磁化下のマグノンドラッグから磁化構造下のマグノンドラッグへ、といった方向へ進展させた。また、ジャロシンスキー・守谷相互作用の微視的理論を構築した。
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