研究課題/領域番号 |
19K03745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 神戸大学 (2020-2021) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
赤木 暢 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 助手 (60610904)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マルチフェロイック / 強磁場 / 電子スピン共鳴 / 磁気フラストレーション / パルス強磁場 / 磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
磁性と誘電性が強く結びついているマルチフェロイック物質では、電磁波の入射方向によってその透過光強度が大きく異なる方向二色性など、特異な磁気誘電特性を示し、基礎・応用研究両面から注目を集めている。本研究で注目したCaBaCo4O7は、反転対称性を破った結晶構造を持つ磁性体であり、磁性と誘電性は強く相関している。さらに強い磁気フラストレーションも観測されており、その磁性と誘電性に関心が持たれている。本研究では、「強フラストレート極性磁性体CaBaCo4O7における磁気誘電特性の解明」と「60T超に発現が期待される新規相の観測」を目的とし、単ドメイン単結晶の作成およびパルス強磁場測定を行う。
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研究成果の概要 |
強フラストレート磁性体CaBaCo4O7の磁性について、パルス強磁場を用いた実験から研究を行った。モノドメイン結晶試料の作成と強磁場電子スピン共鳴測定の高度化を両輪として進めた。特に、強磁場・多周波電子スピン共鳴測定の開発を進め、電場印加電子スピン共鳴測定の実現やパルス強磁場電子スピン共鳴測定の感度向上など、測定技術を発展させた。発展した強磁場電子スピン共鳴実験は、当該研究対象物質以外の磁性体への利用も進め、多くの研究成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である強磁場電子スピン共鳴実験の高度化は、当該研究対象物質のみならず、数多くの磁性体研究への利用が期待できる。スピン状態を微視的に観察できる手法は限られており、50テスラという強磁場領域で実験できるものは、ほかにはない。電子スピン共鳴実験に使用する電磁波が次世代無線通信への利用が予定されているテラヘルツ領域であることも含め、今後さらなる発展が期待できる。
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