研究課題/領域番号 |
19K03778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
西尾 憲吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (70443207)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | アモルファス / ガラス / 原子配列 / 安定性 / 分子動力学シミュレーション / 構造 / Lennard Jones / 二十面体クラスター / 局所構造 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
アモルファス固体の安定性が原子配列からどのように決まるのかという物性物理学の基本的問題の解明に取り組む。具体的には、様々な作成条件を用いて、アモルファス・アルゴンを計算機上で作成し、作成したアモルファス・アルゴンをアニールして結晶化が起こるまでの時間を測定する。アニール開始時の原子配列と結晶化が起こるまでの時間との関係を調べる。さらに、得られた知見を活用して、より安定なアモルファス・アルゴンの探索を行う。
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研究成果の概要 |
エネルギー的に安定な局所非晶質構造がアモルファス固体を安定化させることを、分子動力学シミュレーションによって示した。具体的には、エネルギー的に準安定な三層二十面体クラスターを多く含む非晶質アルゴンは、温度を7K以下にすると一日以上安定に存在するため、アモルファス固体であることを示した。一方、液体や気体を急冷して作られる非晶質アルゴンは、エントロピー駆動の単層二十二面体クラスターを多く含み、4.2Kという低温でもすぐに結晶化することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルゴンはアモルファス化することが最も困難な物質の一つだと考えられており、未だアモルファス・アルゴンは作られていない。そのアルゴンをアモルファス化できることを分子動力学シミュレーションで示し、「どんな物質もアモルファス固体になれるという」物理学の仮説を支持した。また、アモルファス材料の結晶化はアモルファス材料の応用を阻害する原因の一つであるが、エネルギー的に準安定な非晶質構造を分散させることによって、結晶化を妨げることができると提案した。
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