研究課題/領域番号 |
19K03779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
垣内田 洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (40343660)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 高分子ネットワーク液晶 / 光重合誘起相分離 / ネマチック等方相転移 / 分子配向秩序 / 不均一露光 / スマートウィンドウ / 刺激応答性 / 偏光選択性 / 液晶高分子ネットワーク液晶 / 反応性メソゲン / ネマチック-等方相転移 / ウレタン基 / 偏光選択素子 / 光学異方性 / 光拡散 / 後方散乱 / バックライト / 温度応答性 / 配向秩序 / 紫外光露光 / 光散乱 / 高分子分散液晶 / 配向秩序転移 / 熱応答型調光窓 |
研究開始時の研究の概要 |
光重合誘起相分離(PPIPS)と呼ばれる自己組織化の要素が大きい手法で、不均一露光など露光技術を駆使しつつ、相ドメイン形状と液晶配向を積極的かつ緻密にデザインし、液晶/高分子のメゾ相分離の複合構造を創製する。本研究では、応用上ポテンシャルは高いが従来の重合技術ではメゾ相分離しないモノマーに着目し、このPPIPSの技術で、空間的に異方性・階層性を有するメゾ複合構造を創製し、従来にない特徴を有する熱応答型の光散乱・回折素子を開発する。この光学構造の創製により、熱応答型の光波変調素子、とくに調光窓開発に展開する。
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研究成果の概要 |
高分子ネットワーク液晶(PNLC)を、光重合誘起相分離(PPIPS)を通して露光の観点から積極的かつ緻密に制御した報告はない。これは、PPIPSが自己組織化的な過程で、制御が容易でないことが一因にある。本研究では、不均一露光の技術でPPIPSを積極的に制御し、より高次の大胆な光学構造の開発に取り組んだ。具体的には、本露光技術で(1)順転・反転を作り分けられる熱応答型PNLC、(2)異方相分離構造PNLC、(3)半球透過制御性の熱応答型PNLC、(4)液晶と反応性メソゲンの配向秩序のPPIPSに伴う熱挙動解明、を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、光重合誘起相分離(PPIPS)を通して形成される高分子ネットワーク液晶(PNLC)の光学構造を不均一露光の手法で積極的に制御し、従来にない構造と機能をもった光波制御素子を作製した。これは作製技術と機能素子創製の二つの点で意義がある。作製の観点では、本知見はPPIPS技術の可能性を拡げ、他の材料系でも展開することが期待される。機能素子の創製では、実用的な刺激応答性の光波制御特性を持たせたことにより、スマートウィンドウや刺激応答型の偏光素子など、様々な応用展開の可能性を示した。
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