研究課題/領域番号 |
19K03782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斉藤 学 京都大学, 工学研究科, 教授 (60235075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 準安定状態寿命 / イオンビームトラップ / レーザー励起 / 分光計測 / プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、準安定状態のCa+イオンの放射寿命を、申請者の開発したイオンビームトラップ装置とレーザーポンピング法を組み合わせることで高精度に測定することを目指す。得られた測定値とこれまで発表されてきた理論値や実験値との詳細な比較により、本測定法の優位性を示す。この結果をまとめた段階で、これまで高精度測定ができていなかった希ガスイオンの準安定状態の放射寿命測定に研究を進める。
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研究成果の概要 |
静電型イオンビームトラップに蓄積したイオンをレーザー光励起で準安定状態にし、その放射寿命を精密に測定する方法の開発に取り組んだ。開発した方法のテストとして、トラップに蓄積した分子イオンからの再帰蛍光および光吸収解離の測定を行った。その結果、蓄積イオンの蛍光検出および蓄積イオンのレーザー光励起に成功していることが確認できた。レーザー光励起したイオンの蛍光測定では、ある波長領域で高計数のバックグラウンド光子が確認され、これが測定の妨げになった。この原因を明らかにした上で装置の改良を行い、バックグラウンド光子を1/10まで低減させた。改良した装置を用いた光子測定が現在進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
励起状態のイオンが壊れずに存在できる時間をその状態の寿命という。励起状態のイオンの寿命に関する研究は、原子・分子物理や放射線物理、プラズマ科学、宇宙科学などの様々な学術研究分野で必要とされている。本研究は、申請者が開発した静電型イオンビームトラップによる精密寿命測定法にレーザーイオン励起法を組み合わせることによって、前者の方法では測定できていなかった励起状態イオンの寿命測定を可能にすることを目的とした。本研究の測定法を実現することは、様々な励起イオンの高精度な寿命測定を必要とする多くの研究分野にとって非常に重要な意義がある。
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