研究課題/領域番号 |
19K03788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
籔内 俊毅 公益財団法人高輝度光科学研究センター, XFEL利用研究推進室, 主幹研究員 (20397772)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高エネルギー密度科学 / 高強度レーザー / X線自由電子レーザー / プラズマ / XFEL / 超高速診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,極短パルスで高輝度なX線源であるX線自由電子レーザー(XFEL)を利用した超高速な物質状態診断法を開発し,高強度な超短パルスレーザー照射による固体試料の過熱過程を時空間分解して診断する. 非常に高強度なレーザーパルスを固体試料に照射すると,レーザーパルスのエネルギーが固体に付与され,瞬時に極めて高温かつ高密度な物質状態になる.この試料中の温度及び電離度の時間変化を超高速に診断することで固体が加熱される過程を理解し,高強度レーザーと物質の相互作用におけるエネルギー付与過程を解明するための研究である.
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研究成果の概要 |
本研究は,高強度レーザーと相互作用する固体試料の加熱過程の理解を目的とする.この目的のため,X線自由電子レーザー(プローブ)の照射に伴って発生する特性X線の分光計測法を活用した,高強度レーザー(ポンプ)が照射された固体試料内の温度と電離度の時間発展を診断する新しい手法を開発し,それを利用する.本研究では,この手法に最適な電離度センサーを含有する固体試料を設計開発し,それに対して両レーザーを精密に照射する技術を確立した.これを用いることで,ポンプ・プローブ実験において信号強度を維持しつつノイズを明確に低減させ,本提案手法による試料の電離度診断の実現に目処が立った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小な時間及び空間領域に高いエネルギーを集中させることができる高強度レーザーは,固体を瞬時にプラズマ化し高いエネルギー密度状態を形成する.この物質状態は空間的に非一様で極めて高速に変化する.このような物質状態の理解は,現在においては主に数値計算に依存しており,実験的には十分に調べられていない.新たな診断手法を開発することで,非平衡な物質状態を超高速高精細に実験的に測定することは,数値計算の確かさを検証し計算の高精度化を支援すると同時に,高エネルギー粒子源,レーザー材料加工などの応用利用の高度化に寄与するものと強く期待される.
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