研究課題/領域番号 |
19K03789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
三枝 幹雄 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (10292476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 核融合 / 新古典ティアリングモード / 電子サイクロトロン電流駆動 / ジャイロトロン / 高速スイッチ / ミリ波 / トカマク / 大電力 / ミリ波帯 / ピエゾ素子 / リング共振器 / 固有振動 / 積層圧電アクチュエータ / アルミナ分散強化銅 / 大電力ミリ波 / ミリ波帯高速スイッチ / 小型振動発生器 / 反射鏡 / ピエゾアクチュエータ / 核融合炉 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では170 GHz帯MW級ミリ波の数kHzでの高速切替えを目指し、世界で初めての固有振動を用いた広帯域大電力ミリ波帯高速スイッチの開発を目指す。具体的には、円形コルゲート導波管で構成されたリング共振器のマイターベンドの反射板を、小型振動発生器により高速に振動させることでリング共振器の周長を変化させ切り替えを行う。その際、kHzオーダーの高周波数振動には非常に大きな加速度を必要とするため、振動鏡の固有振動を利用した高速振動反射鏡を開発する。そして最終的に、真空封止と水冷却が可能な固有振動反射鏡を用いた広帯域大電力ミリ波帯高速スイッチを開発する。
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研究成果の概要 |
核融合プラズマの電子サイクロトロン電流駆動によるMHD不安定性抑制に有効な、大電力ミリ波帯高速スイッチの開発を行なった。その原理は円形コルゲート導波管で3角形のリングを作り、入出力部のX字導波管にはC面カットサファイアハーフミラーを設置し、60度マイターベンド部の反射鏡を高速振動させ、ミリ波出力を高速に切り替える。まず、反射鏡をスピーカーと同じ原理の小型振動発生器で振動させ、300 Hzまでの切替えを確認した。次に4個の積層圧電アクチュエータで直径108mm厚さ2 mmの反射鏡を固有振動周波数付近で振動させ、170 GHz帯の低電力ミリ波を3.4 kHzの高速で切り替えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トカマク型核融合炉の閉じ込め性能を劣化させる不安定性の一つに新古典ティアリングモードがある。モードの抑制には、磁気島中心への局所的な電子サイクロトロン電流駆動が有効であるが、磁気島は数kHzで高速回転しており、従来はこれに同期してミリ波源であるジャイロトロンをデューティ50%でon/offすることでモードを抑制してきた。しかしジャイロトロンの立ち上げ時に磁場と高圧電源のヒステリシスを利用したモード競合の抑制が高効率運転には有効であり、高速のon/off制御は適さない。今回開発した固定周波数の高速スイッチがあれば、2アンテナ間を高速切替することで従来の2倍の安定化効果が期待できる。
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