研究課題/領域番号 |
19K03804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
西村 新 核融合科学研究所, その他部局等, 名誉教授 (60156099)
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研究分担者 |
菱沼 良光 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00322529)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中性子照射効果 / 超伝導線材 / ニオブ三スズ / 臨界電流 / 臨界温度 / 臨界磁場 / 量子化磁束 / 中性子照射 / ニオブスズ線材 / 核融合 / 照射効果 / Nb3Sn / 臨界曲面 / Nb3Sn線材 / ブロンズ法 / 内部スズ法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、中性子照射によるNb3Sn線材の臨界電流向上の発現モデルを提案し、体系的な実験によってそのモデルの有効性を検証する。提案モデルは、介在物や析出物と同様に照射欠陥も量子化磁束のピン留め点となり、照射によってピン留め磁束の本数が増えるとともにピン留め力も増加するため臨界電流が向上するというものである。実験では、原子炉照射したNb3Sn線材の8Tから15.5Tでの臨界電流の変化を計測し、臨界電流の増加割合と中性子照射量の関係を議論する。
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研究成果の概要 |
超伝導特性は、臨界電流、臨界温度、臨界磁場の3つの物理量によって定義される超伝導臨界曲面の在り方によって、その全体像が示される。本研究では、原子炉照射実験方法を確立するとともに、実用線材であるNb3Sn線材を取り上げ、高速中性子照射によってNb3Sn線材の超伝導臨界曲面がどのように変化するかを、実験的に、系統的に明らかにした。そして、量子化磁束の概念に基づき、照射欠陥の量子化磁束のピン止め点の可能性を指摘し、そのピン止め力、照射欠陥の総量、A15型超伝導結晶のアモルファス化、照射欠陥の熱的安定性などの観点から、中性子照射による超伝導臨界曲面の変化を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の実施によって、原子炉を用いた中性子照射効果実験過程の確立および照射後試験法の確立が進められた。近年、低温超伝導材料の実用化とともに、高温超伝導材料の開発が精力的に進められている。核融合炉は、高温超伝導材料によって設計、製作される可能性が非常に高く、本研究課題で確立した手法によって、高温超伝導テープ材料などの中性子照射効果が、体系的に検討されることが期待される。核融合分野にとどまらず、高エネルギー粒子や加速器の分野においても、高速中性子や高エネルギー粒子の照射効果は重要な検討課題である。本研究課題を通じて、これらの分野の研究者の参加が促進されたことも大変重要な成果である。
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