研究課題/領域番号 |
19K03805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
吉田 麻衣子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, グループリーダー (20391261)
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研究分担者 |
金 史良 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, 研究員 (40846747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イオン系乱流 / 電子系乱流 / 高エネルギー粒子効果 / プラズマ制御 / 磁気シア / 電場シア / 電子加熱 / 先進核融合プラズマ / 乱流輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
燃焼プラズマ条件に近い電子加熱割合(80%)が可能で、低波数から高波数揺動を検出できる揺動計測器群と高空間・時間分解能を有する分布計測器群を有し、先進プラズマ運転領域(高ベータ、弱・負磁気シア)を持つトカマク型実験装置を活用し、電子加熱時のイオン系乱流と電子系乱流の振る舞い、プラズマ輸送・分布の変化を詳細に調べる。スーパーコンピュータを用いて乱流輸送シミュレーションを行い、得られた実験データと比較することで、輸送物理の理解を行うと共に、電子加熱による粒子及びエネルギー閉じ込め劣化を緩和する運転領域を見つけ出す。
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研究実績の概要 |
国際熱核融合実験炉(ITER)や原型炉における燃焼プラズマでは、核融合反応により生じたアルファ粒子による電子加熱が主体となる。本研究では、燃焼プラズマで課題となる電子加熱が支配的な領域でのプラズマ乱流輸送の解明、将来の装置でのプラズマ分布予測と運転シナリオ開発を目指し、プラズマ輸送を決めるイオン系乱流と電子系乱流の特性と相関を、実験と理論の両方のアプローチにより明らかにすることを目的としている。 令和4年度は、JT-60におけるアルファ粒子加熱に匹敵するエネルギーを持ち、且つ電子加熱である負イオン源中性粒子ビーム加熱時の熱輸送特性を調べた。負イオン源中性粒子ビーム加熱パワーとともにエネルギー閉じ込めが改善すること、熱の輸送障壁(断熱層)が強くなり、プラズマ輸送が改善していることが初めて分かった。また、英国のJET装置の結果と比較すると、JT-60の方がより高加熱パワーにおいて、プラズマ輸送の改善が得られていることが分かった。この実験解析結果は、イオン計乱流と電子系乱流を予測する理論モデルと定性的に一致していた。得られた結果をまとめて第39回プラズマ・核融合学会年会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
米国DIII-D装置でのマシンタイムが、装置の状況により確保できなかったため、DIII-D装置による電子加熱時のデータ取得が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度のJT-60実験データ解析により得られた結果について、乱流シミュレーションを行い、実験とシミュレーションを比較することで、高エネルギーで且つ電子加熱時のイオン系乱流と電子系乱流の相関、乱流と輸送の相関を明らかにする。これらをまとめて科学雑誌に投稿する。
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