研究課題/領域番号 |
19K03806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 孝紀 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (50235339)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ガス絶縁 / SF6代替 / 電子輸送係数 / 電子衝突断面積 / 解離断面積 / HFO-1234ze(E) / 気体絶縁 / SF6代替探索 / 絶縁ガス / コロナウイルス / HFO1234ze / 解離 / フラグメント / 質量分析 / 新絶縁材料 / HFO-1234ze / 定常タウンゼント実験 / ダブルシャッタードリフト装置 / SF6代替ガス / 電離係数 / 混合ガス絶縁 / モンテカルロシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
電力需要の増加に伴い,電力変換素子と不燃ガス絶縁媒体の高性能化が必要であり,特に,ガス絶縁では環境負荷が高く使用制限を受けている SF6 の代替ガス探索が急務となっている。この研究では,低環境負荷で SF6 と同等の絶縁耐力を有するガスを見出す新しい手法,すなわち,未知の絶縁材料に対して電子輸送係数,放電解離種などを測定し,その結果に基づいて電子衝突断面積セットを推定するとともに,断面積セットを用いたシミュレーションにより絶縁特性を評価する手法,を確立させる。 この手法を HFO-1234ze 冷媒に適用して絶縁特性を評価し,単体またはその混合物として新絶縁材料を提案する。
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研究成果の概要 |
次世代の絶縁ガスの候補としてHFO-1234ze(E)の特性を調査した。HFO-1234ze(E)-Ar混合ガス中の大気圧放電中での生成フラグメントを明らかにするとともに電子衝突解離種を測定した。また、その測定において、しきい値付近のイオン電流の増加傾向がフィラメントから放出される熱電子群のエネルギー分布によるものではなく、電子と気体分子間の衝突確率分布によることを明らかにし、解離衝突のしきい値を適切に決定する方法を提案した。 絶縁ガスの電子輸送係数測定では電流値が小さいく、測定用コンデンサの充電時間の考慮が必要であること、その考慮は拡散係数より高次の係数に影響することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギーのスマート化の加速により電力消費量が増加し,更なる低損失長距離送電への要求から高性能ガス絶縁媒体が求められている。現在,絶縁ガスには SF6 が用いられているが,温暖化係数が非常に高く代替ガスが求められている。絶縁ガスの特性は,親ガスとそのフラグメントによって決まるため、両者を把握することが重要である。 本研究では絶縁ガスとしてHFO-1234ze(E)を対象とし、大気圧放電中の分解生成物を調査するとともに、電子衝突によるフラグメントを調査している。さらに、フラグメント生成のしきい値を正確に決定する手法についても提案し、HFO-1234ze(E)の特性が更に詳細に理解できた。
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