研究課題/領域番号 |
19K03839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
衛藤 稔 山形大学, 理学部, 教授 (50595361)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 対称性 / 対称性の自発的破れ / トポロジカルソリトン / ブレーンワールド / ボゾン的エッジモード / トポロジカル相 / エッジモード / 量子渦 / 統一理論 / 大統一理論 / 高密度QCD / 拡張標準模型 / トポロジー / トポロジカル ソリトン / 磁気単極子 / ボーズ・アインシュタイン凝縮 / ソリトン / トポロジカル エッジ状態 / 余剰次元 / トポロジカル物質 |
研究開始時の研究の概要 |
「物質や宇宙がどのように出来ているのか?」を追求すると空間次元が3より多い方が理論として筋が良いという場合が多々ある。高次元中で我々が住む特別な3次元空間がどのように生じ、また我々が余剰次元の方向を認知できないのは何故かを説明する必要があるが、その問いに自然な答えを与えるのがトポロジーであるということを本研究で明らかにしたい。また高次元と言っても雲を掴むような話なので、その存在を実際の物質の中で確かめる方法を提案することが本研究計画の目的である。3次元より大きな高次元と現実の物質を同じ視点から眺めるツールとしてトポロジカル・ソリトンが有効であることを示すことで自然法則のより深い理解につなげる。
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研究成果の概要 |
余剰次元模型ではソリトン上に標準模型の全ての場を局在させる必要がある。フェルミオンの局在は広く知られているが、本研究ではヒッグス場やゲージ場などのボゾン場の0質量モードがソリトン上に局在することを明らかにした。またボゾンとフェルミオンの0モードの局在機構が類似していることを指摘し、ソリトン上にトポロジカルなエッジモードとしてボゾン・フェルミオンが現れることを明らかにした。更に5次元時空に限られていた先行研究を拡張し、一般次元について0質量ゲージ場の局在機構を明らかにした。また6次元の場合にnon-Abelian量子渦を用いてSU(5)GUTからダイナミカル標準模型ゲージ場を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
素粒子標準模型は理論的に決定出来ない多くのパラメータを含み、またゲージ階層性問題など未解決問題を含んでいるため、より自然な理論を求め研究が続けられている。本研究はその一つである余剰次元に関するものであり、特に位相的ソリトンを3ブレーンとみなし、不自然な仮定なしにブレーンワールドを構成することを目指した。最大の成果は長年未解決であった0質量ゲージボゾンのソリトンへの局在機構の解明に成功したことである。またこのボゾン的な局在モードと近年注目されてるトポロジカル物質のフェルミオンエッジモードの類似点を指摘し、物性系でのボゾン的トポロジカルモードの存在可能性を初めて指摘した。
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