研究課題/領域番号 |
19K03847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 修一 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定研究員 (50773389)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 双対性 / 場の量子論 / 弦理論 / 一般相対性理論 / 量子重力 / 量子重力理論 / ゲージ重力対応 / ホログラフィー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ゲージ・重力双対性の考え方を応用し、ゲージ理論をフロー方程式によって粗視化することで量子重力理論を構成します。本研究によって量子重力理論を実現する方法が明らかになった暁には、ブラックホールにまつわる未解決問題や初期宇宙のような強い重力場中に起こる物理の解析へ応用することを目指します。
これまでの研究で私は重力理論における対称性と静力学がフロー方程式を用いたホログラフィーの定式化によってうまく再現できることを明らかにしました。本研究では重力理論の動力学、特に、重力理論における励起状態やブラックホールがホログラフィーの立場ではどのように実現されるのかを明らかにします。
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研究成果の概要 |
量子重力理論の構築は21世紀に残された物理学の最大の問題の一つである。量子重力を実現する方法が明らかになれば、ブラックホールやクォーク閉じ込めに関する未解決問題の解決につながることが期待される。 量子重力構築の鍵として活発に研究されている手法がホログラフィーを用いたゲージ重力双対性であり1997年に提唱された。それ以降、様々な方法が提案され研究が行われてきたが、本研究では既存の方法とは異なる方法でこの問題を研究した。その結果、既存の方法にある問題点をクリアしながら重力側で期待される結果を再現することに成功し、また一般相対性理論のおいて懸案であったエネルギーの定義の不備を克服することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により重力の効果が別の異なる理論を粗視化することによって実現されることを強く示唆する結果を得た。これは重力の量子論を構築の確かな足がかりとなるものである。 また本研究を通じて懸案事項であった一般相対性理論におけるエネルギーの定義の問題が解決されたことは、基礎物理学における大きな進展であった。今後天体や宇宙空間における物理量を精密に扱う上で欠かすことのできない基本的な役割を果たすことが期待される。
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