研究課題/領域番号 |
19K03854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 早稲田大学 (2020-2022) 東京理科大学 (2019) |
研究代表者 |
辻川 信二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30318802)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ダークエネルギー / ブラックホール / 中性子星 / 重力波 / スカラー・テンソル理論 / ベクトル・テンソル理論 / インフレーション / ダークマター / 物質揺らぎ / 宇宙背景輻射 / 宇宙の大規模構造 / ベクトルテンソル理論 / スケーリング解 / 拡張重力理論 / 暗黒エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,スカラー場およびベクトル場が重力と結合している極めて一般的な重力理論(スカラー・ベクトル・テンソル理論)において,インフレーションやダークエネルギーのような未解決問題の解決を図る.特に,2015年以降の重力波の直接検出により,宇宙論に対して強い制限が得られ始めたため,宇宙背景輻射のような様々な独立した観測データと合わせて,宇宙初期と後期の有効な加速膨張の模型を絞り込んでいく.さらに,拡張重力理論に基づいてブラックホール解と中性子星の解を構築し,重力波の観測から,強重力領域において一般相対論を超える理論の兆候が見られるかを検証する.
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研究成果の概要 |
ダークエネルギーの起源に迫るために,拡張重力理論やダークマターと結合した模型を理論的に構築し,それらが予測する観測量を定式化した.さらに,様々な観測データを用いて模型の有効性を調べ,標準的な宇宙項模型よりも観測的に好まれる模型の選別を行なった.さらに,拡張重力理論においてブラックホールや中性子星の解を精査し,安定な解の絞り込みに成功した.それらの解を重力波の観測から検証するために,連星系合体の前に放出される重力波の波形に対する影響を詳しく調べた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の宇宙の大部分を占めるダークエネルギーとダークマターの謎を明らかにしようとする我々の研究で,それらが互いに結合している可能性と標準的な宇宙項模型が必ずしも観測的に最適な模型でないことが明らかになってきたが,その成果は今後の研究の発展の上で重要な意義を持つ.さらに,拡張重力理論での安定なブラックホールと中性子星の解を選別し,重力波の観測からその兆候を探るための理論的な枠組みを一般的に与えたことは,今後次々に現れる新たな重力波のデータから強重力場中での物理を探る上で,極めて重要な意味を持つ.
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