研究課題/領域番号 |
19K03860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
瀬戸 治 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (40547741)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バリオン数非対称性 / 右巻きニュートリノ / 初期宇宙 / 宇宙の物質反物質非対称性生成 / 重力波 / 相転移 / 暗黒物質 / ニュートリノ |
研究開始時の研究の概要 |
極端に小さなニュートリノの質量の起源は、その大元となっている重い右巻きニュートリノの質量とその生成機構の同定によって解明される。本研究では、初期宇宙に起こった右巻きニュートリノ質量生成を引き起こす真空の相転移により発生する重力波観測を通じて、重い右巻きニュートリノの質量を推定すると共に、右巻きニュートリノの質量生成機構を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究計画では、初期宇宙で起こった右巻きニュートリノに質量を生成する真空の相転移により生成される重力波観測を通じて重い右巻きニュートリノの質量起源となる高エネルギー領域でのニュートリノの相互作用に迫る。 これまでの研究において、右巻きニュートリノ質量生成を引き起こす相転移により生成される重力波が観測できるような相転移のスケールは、電弱スケールからペタ電子ボルトであり、質量を生成する湯川結合の効果はスペクトルに現れることを見出した。これら重い右巻きニュートリノが重要な役割と果す物理過程に、宇宙の物質反物質非対称性の起源のレプトジェネシス機構による説明がある。重力波で右巻きニュートリノの効果が観測できるようなテラ電子ボルトやペタ電子ボルトの質量の右巻きニュートリノで観測されている軽いニュートリノ質量を説明する模型の一群に、量子補正によりニュートリノ質量を生成するものがある。このうち Krauss らによって提唱された模型では、ニュートリノ質量を量子補正によって生成する過程において重要な役割を果たす右巻きニュートリノの一つが暗黒物質になるという魅力的な性質を持つ。一方で、素朴には、ここに現れる右巻きニュートリノによってレプトジェネシスを機能させるのは困難であった。しかし、我々は詳細に検討し、右巻きニュートリノの世代数を4つに増やすというわずかな拡張によって、高々数百 GeV 程度の質量の右巻きニュートリノによって宇宙の物質反物質非対称性が説明できることを示した。興味深いことに、この模型での右巻きニュートリノの質量が数百 GeV と軽いので、将来の加速器実験において検証可能である。
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