研究課題/領域番号 |
19K03888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 (2023) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2021-2022) 岡山大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
伊藤 慎太郎 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 助教 (40780549)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | パイ中間子 / 暗黒物質 / 精密測定 / アクシオン / ミューオン / 荷電パイ中間子 / 稀崩壊事象 / ニュートリノ / タウ粒子 / B中間子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、カナダのTRIUMFで行われたPIENU実験にて得られたパイ中間子データを用いて、標準理論を超えた崩壊過程を探索することを目的としている。特に、ステライルニュートリノなど重いニュートリノを伴う崩壊過程やマヨロン粒子を伴う崩壊過程といった新物理による事象を観測することを目指している。検出器の改良や精密な解析により、過去の実験よりも10倍以上高い感度で新物理の探索を行うことができる。
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研究実績の概要 |
カナダのTRIUMF研究所にて行われたPIENU実験は、パイオンの崩壊分岐比を精密に測定することで、新物理の検証を行うことを目的とした実験である。本実験では、2012年までビームタイムを行い、その結果、過去にTRIUMFで行われた実験よりも30倍以上の統計が得られた。そして、2015年に一部のデータを用いた解析が 完了し、過去の実験よりも2倍高い精度で崩壊分岐比を求めることができた。現在、全データを用いた崩壊分岐比の解析が間も無く完了しようとしている。 一方で、PIENU実験にて得られたパイオンデータを用いた精密なエネルギースペクトラム解析は、標準理論を超えた物理を直接探索することができる。本研究課 題は、パイオンデータをより精密に解析し、標準理論を超えた新物理による事象をより高い精度で探索することを目標としている。 2023年度はこれまでの経験をさらに発展させ、パイ中間子のみならず、アクシオンなどの暗黒物質の有力候補である新粒子探索に関する研究を行った。 なお、これまでの研究結果をもとに、PIENU実験を改良し、大幅な感度の改善を目指した新実験が計画中である。新実験の計画書に関してはarXivに投稿済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績の概要で述べたように、これまでのPIENU実験での経験をもとに、当初の予定よりも研究の範囲を大幅に広げることができた。そして、研究成果も学術論文や学会で発表している。加えて、これまでの研究内容を一般の方にもわかるように、やさしく説明した書籍も販売した(ブルーバックス、共著)。この書籍は当初の予想以上の売り上げを達成し、2024年5月時点で、第3版の発売が決定している。以上より、当初の計画以上に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
さらなる新物理の研究を行うため、引き続き海外の研究者とコンタクトを取り、研究を進めていく。
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