研究課題/領域番号 |
19K03936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
鈴木 大輝 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, アストロバイオロジーセンター, 特任研究員 (30815519)
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研究分担者 |
小松 勇 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, アストロバイオロジーセンター, 特任研究員 (20769757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 星間化学 / 生命関連分子 / 生命起源 / 量子化学計算 / アストロバイオロジー / 星間分子 / 核酸塩基 / 複素環式化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では星形成領域及び原始惑星系円盤における複素環式化合物の生成可能性を理論と電波観測から調査する。1,2年次には最新の量子化学計算を用いて複素環式化合物の生成反応経路を自動探索し、反応速度定数を求め、それに基づき星形成領域や原始惑星系円盤の化学進化モデルを構築することで、複素環式化合物の生成メカニズムと存在量を定量的に予測する。3年次には計算に基づいて電波観測を実施しモデルを検証する。
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研究成果の概要 |
当研究ではGRRMによる量子化学計算により星間空間におけるシトシンの化学反応経路を体系的に調査した。計算の結果、シトシンに至る3つの化学反応経路を得た。最も有望な経路は星間空間でも確認されているビニルアミンから始まる化学反応であり、エネルギー障壁の低い3段階の反応で進行するため星形成領域の主星が生まれて周囲が紫外線で温まる領域で進行可能だと考えられる。この結果はエネルギーの乏しい星間空間でも複雑な環状分子が生成可能であることを示し、生命関連分子の起源を考えるうえで重要な情報である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命は大昔の地球での化学反応の末に誕生したと考えられています。しかし、昔の地球にどんな物質が利用可能であったかはよく分かっていません。そこで当研究では特に生命に関連の深い分子で、DNAやRNAのもとにもなっている核酸塩基に注目して、宇宙での生成過程を調べました。その結果、宇宙で確認されているビニルアミンという分子から核酸塩基の一つであるシトシンが生成可能であることを示しました。これは、生命に関係する分子がどのようにして生まれるのかを理解するための重要な知見といえます。
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