研究課題/領域番号 |
19K03956
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
池田 昭大 鹿児島工業高等専門学校, 一般教育科, 准教授 (90582833)
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研究分担者 |
吉川 顕正 九州大学, 理学研究院, 教授 (70284479)
藤本 晶子 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (40578803)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シューマン共鳴 / 太陽活動 / フレア / SPE / 電離圏 / 磁場変動 / 地上磁場 / 誘導磁力計 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙災害回避のためには電離圏の変動を理解する必要があるが、フレア・太陽プロトンイベント(SPE)の影響が大きい下部電離圏は人工衛星による直接観測がほぼ不可能であり、電波観測でも限定的な観測しかできない。一方、地上磁場変動に現れる8.0Hz程度のシューマン共鳴(SR)は、その周波数に全球的な下部電離圏の密度・高度変化が反映される特性を持つ。本研究では、SRを通してフレア・SPE時の下部電離圏の電子密度・高度変化とその時間スケールを解明するとともに、SR変動のパターンをモデルとして理解、提唱する。また、SRが常時観測される利点から、宇宙災害回避を目指したSRによる電離圏モニタリングシステムを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では宇宙災害回避を目的とし、地上磁場変動に現れる8.0Hz程度のシューマン共鳴(SR)を用い、SRの応答から下部電離圏の変動を調査した。大分県久住町の誘導磁力計データからSR強度・周波数の日変化、季節変化の特性を明らかにした。さらに、SR周波数の変化が太陽のEUV(極紫外線)と対応が良いこと、SR強度は全世界の雷活動の活発な地域の影響が現れていることがわかった。 太陽フレアやSPE(太陽プロトンイベント)に対しても、SR周波数が変化することを確認できた。太陽フレアでは、電離圏下部の電子密度の変化の割合を見積もることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フレアや太陽プロトンイベント(SPE)といった、宇宙災害を引き起こす現象に伴うシューマン共鳴(SR)の変動を明らかにできたことは学術的意義を持つ。また、下部電離圏の変動は衛星などによる観測が困難な領域であるため、SRから下部電離圏の密度変化を推定できたことは、宇宙天気という観点からも意義がある事である。さらにSRは地球の気候変化、地震との対応も確認されており、本研究で解明したSRの特性は、それら異分野の学術研究にも利用可能という発展性を持つ。
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