研究課題/領域番号 |
19K03969
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
|
研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
小橋 史明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80377077)
|
研究分担者 |
尾形 友道 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(アプリケーションラボ), 研究員 (60716679)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 亜熱帯循環 / 地球温暖化 / 水温躍層 / モード水 / 亜熱帯水温躍層 / 亜熱帯モード水 / 温暖化 / 海洋循環 / 気候 / 水塊 |
研究開始時の研究の概要 |
北太平洋亜熱帯循環は,黒潮を含む複数の海流から構成される大規模な時計回りの海洋循環である.この亜熱帯循環は,地球温暖化により強化し北上することが,気候モデルから予測されているが,変化の実態や将来推移の詳細は明らかになっていない.そこで,本研究では,船舶等の海洋観測資料を解析して,北太平洋の亜熱帯循環に,温暖化による変化の兆候が見られるかどうかを調べるとともに,最新の気候モデルの計算結果を用いて,温暖化による海洋循環の変化が,いつ,どこで顕在化し始めるかを明らかにする.さらに,海洋循環の変化が,海洋表層の水温構造の変化を通じて,気候にどのような影響を及ぼすかを明らかにする.
|
研究成果の概要 |
海洋観測資料および気候モデルにより再現された過去気候の大規模アンサンブル資料を解析し,北太平洋亜熱帯水温躍層とモード水の長期変化を調べた.地球温暖化により北米大陸西岸沖から亜熱帯循環の南側にかけての領域において主水温躍層が有意に深化していることを発見し,水温躍層付近の循環が弱化していることを示唆した.これに加え,亜熱帯モード水と中央モード水に関連する上部水温躍層と主水温躍層の変化を見出し,モード水が特に表層の水温変動に大きな影響を与えていることを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
北太平洋亜熱帯循環は地球温暖化によりすでに変化している可能性が本研究により初めて示された.さらに,モード水の変動が水温躍層内に水温偏差を形成することを見出し,気候モデルにおけるモード水の現実的な再現が将来予測において重要であることを指摘した.これら得られた成果は,地球温暖化に起因する将来予測に大きく寄与することが期待される.
|