研究課題/領域番号 |
19K03983
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
後藤 芳彦 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20221252)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 有珠山 / 山体崩壊 / 洞爺カルデラ / 噴火史 / 防災 / エボリューション / 全噴火史 / 先カルデラ期 / 火山噴出物 / 火砕流堆積物 / 層序 / 立香火砕流堆積物 / 壮瞥火砕流堆積物 / 火山噴火史 / 潜在ドーム / マグマだまり / カルデラ形成 / 洞爺火砕流堆積物 / 火山 / 地域貢献 / 国際研究 / 活火山 / 噴火予測 |
研究開始時の研究の概要 |
有珠山は日本有数の活火山である.本研究の目的は有珠山を含む洞爺カルデラ-中島-有珠山のカルデラ全噴火史を解明し,有珠山の火山防災を進めることにある.本研究では洞爺カルデラの形成以前の火山活動から,カルデラ形成噴火,カルデラ形成後の中島火山の形成,そして有珠山の形成までを,最新の分析手法を用いて,高精度なタイムスケールで解明する.詳細な野外地質調査,高精度放射年代測定,全岩化学分析,EPMA鉱物化学分析を組み合わせて,洞爺-中島-有珠山のエボリューションを解明する.また,洞爺カルデラ全域のテクトニクスを解明し,有珠山長期噴火予測と洞爺カルデラの長期予測に役立てる.
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研究成果の概要 |
有珠山と洞爺カルデラの形成史に関する新知見が得られた.有珠山は1万9千年前に活動を開始し,安山岩質成層火山を形成した後,約3000年以内に山体崩壊したことを解明した.このような早期の崩壊は,有珠山の基盤をなす洞爺火砕流堆積物が脆弱であり,その上に成層火山が形成されていることに起因すると考えられる.有珠山の歴史時代の噴火史に関しても新知見が得られた.有珠山の東丸山潜在ドームが1663年の寛文噴火で形成されたことを明らかにした.洞爺カルデラ全体の解明では,洞爺火砕流堆積物の下位にある3つ火砕流堆積物(壮瞥,滝ノ上,長流川)の下位から未知の火砕流堆積物を発見し立香火砕流堆積物と命名した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有珠山の形成史と洞爺カルデラに関する多くの新知見が得られ,学術的な意義は大きい.有珠山は1万9千年前に活動を開始し,安山岩質成層火山を形成した後,約3000年以内に山体崩壊した.有珠山の崩壊は,有珠山の基盤をなす洞爺火砕流堆積物が脆弱であり,その上に成層火山が形成されていることに起因する.また,有珠山の東丸山潜在ドームが1663年の寛文噴火で形成されたことを解明できた.本研究は有珠山の防災を進める上で極めて重要である.洞爺カルデラ全体では,洞爺火砕流堆積物の下位から未知の火砕流堆積物を発見し立香火砕流堆積物と命名した.この立香火砕流堆積物は洞爺カルデラの長期的な進化を考える上で重要である.
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