研究課題/領域番号 |
19K03985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
池端 慶 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (70622017)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 海底熱水鉱床 / 銅同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
海底熱水鉱床は、有用元素が熱水溶液から沈殿、濃集して形成されると考えられているが、有用元素の起源や濃集機構に関しては、未だ良く分かっていない。海底熱水鉱床に広く存在する銅の安定同位体比は、銅鉱物形成時の熱水の温度、pH、酸化還元状態等、鉱床の成因の解明に大変有効な指標である。本研究では、海底熱水鉱床試料に含まれる銅の安定同位体比を高精度で測定し、海底熱水鉱床の形成機構を探る。
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研究成果の概要 |
日本周辺の海域から採取された海底熱水鉱床試料中の含銅鉱物の銅同位体組成は、先行研究で報告されている現世の海底熱水鉱床において高い頻度で産出する各種含銅鉱物の同位体組成の範囲に含まれた。これらの試料は、続成作用や広域変成作用の影響を強く受けていないことから、その同位体組成は初生的な情報を保持していると考えられる。含銅鉱物の鉱物組織・産状と銅同位体組成との比較から、これらの鉱物の晶出に関与した母岩起源の銅を含む熱水の流路の推定を行うことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、海底熱水鉱床試料に含まれる様々な大きさの各種含銅鉱物の銅同位体組成は、鉱物組織(産状)と詳細に比較することで、銅の起源のみならず、これらの鉱物の晶出に関与した熱水の流路を評価・推定する指標になり得ると考えられる。これらの基礎的な情報は、ある海底熱水変質域中の鉱化流体の広がり(鉱量)や鉱床の品位の評価につながる可能性が高いことから、海底熱水鉱床の探査や開発に役に立つことが期待される。
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