研究課題/領域番号 |
19K03995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
香月 興太 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 講師 (20423270)
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研究分担者 |
瀬戸 浩二 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (60252897)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 海跡湖 / 堆積物 / 古台風 / 完新世 / 年縞 / 古環境 / 台風経路 / 珪藻 / 元素組成 / 珪藻群集 / 元素分析 / 簸川平野 / 隠岐 / 洪水 / 化学組成 / 珪質鞭毛藻 / 日向湖 / 歴史台風 / 海跡湖堆積物 / 元素・化学組成 / 豪雨 |
研究開始時の研究の概要 |
頻発する台風被害を抑制するため,台風の発生・経路に対する予測技術の確立が重要課題となっているが,台風の機器観測データの少なさが予測精度を高める上での問題点となっている.そこで本研究では,長周期の台風変動に関して機器観測データを補う情報の重要性から,海跡湖堆積物を用いた過去の台風記録の復元に着手する.韓国から日本の湖沼堆積物を横断的に分析し,各地域における過去の台風襲来時期の対比により,発生した台風の北上頻度と経路変化の長周期変動を明らかにする.文献記録との対比を行いつつ,過去千年間の台風の襲来頻度や経路変化を年単位で復元し,台風に与える気象・海洋環境の影響を解明する.
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研究成果の概要 |
日本国内の海跡湖の堆積物を分析し,近過去や完新世における古台風の襲来時期を明らかにした.日向湖の湖底堆積物では,年縞堆積物中の高密度堆積物層の年代が気象記録や歴史文献に残された台風に由来する洪水層と一致することを確認し,台風の頻度に応じて基礎生態系の応答が異なることを示した.出雲平野から得られた年縞堆積物では珪質微化石および元素分析から歴史台風を同定し,韓国東海岸の海跡湖に記録された台風記録と比較し,偏西風の経路に応じて台風経路が変動したことを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
年代精度での分析が可能な年縞堆積物を用い,堆積物中のイベント層と気象記録や歴史文献に記された災害記録との直接対比を行った.これは台風・洪水災害時にどのような堆積が行われるのかを示す重要な結果であり,古台風の復元研究における基礎研究としての学術的意味を持つ.また,本研究でしめされた日韓の洪水記録の対比による中期完新世の気候変動と台風の経路変化の関係は,温暖期の台風経路を予測する側面があり,将来の台風変動を予測への貢献が期待できる.
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