研究課題/領域番号 |
19K04001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
古川 邦之 愛知大学, 経営学部, 教授 (20440620)
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研究分担者 |
宇野 康司 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (10510745)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 黒曜石 / 溶岩 / 神津島 / 姫島 / 阿蘇 / 皮子平 / 古地磁気 / 流紋岩 |
研究開始時の研究の概要 |
日本において流紋岩マグマの噴火は一般的である。流紋岩マグマの多くは溶岩として流出すると、ガラス質の黒曜石溶岩となる。そのため黒曜石溶岩の流動特性、さらには起きうる災害を理解しなければいけないが、黒曜石溶岩の観測事例が少ないので、リスク評価に必要な知見は不十分である。そこで本研究は、波食により良く露出した黒曜石溶岩の地質および磁気的研究により、流動、定置過程をモデル化することが目的である。
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研究成果の概要 |
本研究では4つの黒曜石溶岩 (高野尾羽根溶岩、砂糠山溶岩、城山溶岩、皮子平溶岩)について調査、分析を行い、それらの噴出、流動、定置過程を明らかにした。特に城山溶岩では、火道上昇時にすでに黒曜石が形成されており、それが急速に発泡しながら噴出、流動し、最終的には気泡が崩壊して高密度の溶岩が形成されることを明らかにした。このように黒曜石溶岩の流動過程を包括的に説明した研究例は少なく非常に重要な成果だと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黒曜石溶岩の噴出は、発生頻度が極めて低い火山現象である。そのため、いざ噴出した時にはどのように流動し、いかなる災害に発展するのかはわかっていない。本研究は、地層に記録された過去の黒曜石溶岩を調査し、その噴出、流動、定置に至る過程を明らかにしたものである。城山溶岩では、火道の黒曜石が発泡することで膨張しながら噴出し、流動中にはその気泡が崩壊しながら扇状に広がることを明らかにした。これにより黒曜石溶岩流動中のガスの移動経路が明らかになった。これは、災害につながる溶岩表面の爆発現象を理解する上で重要な知見である。
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