研究課題/領域番号 |
19K04031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 亮輔 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (10455256)
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研究分担者 |
伊田 明弘 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(地球情報基盤センター), 副主任研究員 (80742121)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 境界要素法 / 動的破壊シミュレーション / 地震 / 非平面断層形状 / 階層行列法 / 高速計算 / 並列計算 / 断層 / カイコウラ地震 / 地震発生 / H行列 / 地震サイクル / 高性能計算 / 高速領域分割法 / モデル / シミュレーション / 動的破壊 / 地震シーケンス / FDP / H-行列法 / 境界積分方程式法 / 北海道胆振東部地震 / Ridgecrest earthquake / 破壊 / スーパーコンピュータ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,地震の発生,すなわち動的破壊過程は,物理モデルを用いた超大規模シミュレーションでどこまで再現可能かという問いに答えることを目指す.そのために,数値シミュレーション手法の困難から無視されてきていた3次元断層形状を,忠実に考慮した物理モデルを構築する.3次元断層上の動的破壊過程をシミュレーションで扱うために,超高効率な数値計算を実現するFDP=H-行列法を3次元の大規模な動的破壊シミュレーションを超高効率で実行するという,世界初の試みを行う.実際に発生し,高精度な観測データが得られている大地震(2016年熊本地震など)を対象に物理モデルの構築とシミュレーションによる再現性の検証を行う.
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研究実績の概要 |
合成開口レーダーや稠密地震計観測網の整備など近年の観測技術の発達により高分解能で地震時地殻変動や断層の三次元形状を観測的に捉えることが可能となってきている.このような高分解能データと比較可能な現実的シミュレーションを実現するため, 本研究では,高効率な数値解析手法の開発と,系統的な観測との比較によるモデルの実証的研究を行っている. 境界積分方程式法を用いた完全動的破壊シミュレーションの高効率手法の開発として,これまで開発を進めているFDP=格子階層行列法について,波動伝播の走時の近似精度を3次元問題に対して詳細に調べ,震源-観測点間距離の階層近似に対して良い収束性が得られることを確認した.さらに,FDP法に用いるI領域での畳み込み演算についてタイムステップMに対して従来のO(M)からO(1)へと縮減できる新たなアルゴリズムを構築した.従来のCPU演算のためのコードを,GPUとベクトル加速機上でも使用可能となるようにコードを改造した. 3次元断層形状モデルの構築法に関して,平均滑り速度を用いた新たな断層傾斜角の推定手法を開発した.可観測な広域応力場に対して可観測な断層滑り速度ベクトルが断層傾斜角の関数となることを利用して,逆問題として定式化したものである.本手法を中国四川地域に存在するWenchuan-Maoxien断層帯に適用して断層形状モデルを構築した.さらに,動的破壊シミュレーションを複数の条件設定において実行することで,本断層帯でのシナリオ地震を作成するとともに,地域での地震動の分布を評価した.本成果は,国際誌に投稿中である. 2016年熊本地震の3次元断層形状を詳細化して,合成開口レーダー観測で推定されている多数の分岐断層を考慮するモデル化を行った.動的破壊シミュレーションを実施し,合成開口レーダーの詳細観測と整合的な分岐断層の滑り方向の分布が得られることを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍による渡航制限を受けて,海外学会での発表が当初の予定通りには進んでいないが,研究成果については着実に上がっている.
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今後の研究の推進方策 |
前年度までに行えなかった研究成果の発表を精力的に行う.
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