研究課題/領域番号 |
19K04047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
高橋 美紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (40470033)
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研究分担者 |
上原 真一 東邦大学, 理学部, 教授 (20378813)
渡邊 了 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (30262497)
北村 真奈美 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究員 (40795960)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 亀裂ネットワーク / 浸透率 / 電気伝導度 / 弾性波速度 / 亀裂連結性 / 亀裂 / 亀裂連結性評価 / アスペクト比 |
研究開始時の研究の概要 |
地殻における水(流体)の通り道である亀裂の分布・連結性は,地殻の水の分布や,間隙水圧の大きさとその時間変化に影響を与え,地殻の強度などの物性を不均一にし,プレートの運動や地震の発生など地球のダイナミクスに多大な影響を与えているはずだが,その実態,とくに亀裂の連結性に関する実態は不明である.本研究課題は,亀裂を熱クラックにより生じさせ,孔隙を持たせた花崗岩のマイクロフォーカスX線CTスキャン画像から,亀裂の分布を抽出し亀裂連結性の定量評価を試み,その上で亀裂連結性と岩石の物性(特に,弾性的性質・浸透率・電気伝導度)の関係を得ることを目的とする.
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研究成果の概要 |
岩石に含まれる亀裂の連結性は地下深部での流体の移動を制御する重要な要素であるにもかかわらず,亀裂のジオメトリと浸透率や電気伝導度などの物性との関係は明解ではない.この研究では,加熱・急冷により人工的に亀裂を入れた花崗岩試料のマイクロフォーカスX線CT画像を用い、亀裂の抽出と特徴の解析,測定された浸透率・電気伝導度との比較を行った.CT画像から亀裂のみ抽出するために,Trainable Weka Segmentationやtextured Renyi entropy法を利用し,亀裂ネットワークの中で最も重要なボトルネックの位置の特定にPersistent homology解析を利用した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地下深部の流体移動は,亀裂の連結性は地下深部から地表への流体そのものの移動のみならず付随して圧力や熱の移動をも強くコントロールしているにもかかわらず,多孔質媒体に比べてそのジオメトリの複雑性や不均質な分布により,孔隙率などの情報のみでは浸透率などの流体移動特性を推定するのは困難である.本研究では,亀裂ネットワークを持つ岩石の,流体移動に最も強く寄与する流路の特徴を抽出する手法の開発に取り組んだ.本研究は地球のダイナミクスに関係する諸問題の解決に貢献するだけでなく,亀裂性貯留層における水・熱資源等の開発のうえでも重要な情報を提供可能である.
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