研究課題/領域番号 |
19K04052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小林 快次 北海道大学, 総合博物館, 教授 (70400033)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 恐竜 / 古生物 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
「今世紀最大の発見、恐竜全身骨格化石」が,平成25・26年に北海道むかわ町穂別から発掘された.通称“むかわ竜”と呼ばれている全長8メートルを超える巨大恐竜で,平成27年に行われた記者発表は,世界を騒がせた歴史的な発見だった.日本の恐竜研究史の中で,国内から発見された恐竜骨格化石としては,最も完全な骨格であり,恐竜絶滅直前の白亜紀末の恐竜としても国内初の全身骨格である.本研究では,この“むかわ竜”を記載・比較研究することで新属新種として命名し,この恐竜が属すグループである植物食恐竜ハドロサウルス科の進化と移動の解明,そして恐竜絶滅直前の東アジアの多様性の解明を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究の成果は、この期間中に2属の新しい恐竜(カムイサウルス・ジャポニクスおよびヤマトサウルス・イザナギイ)を命名したことである。これらの研究によって、恐竜時代最末期の日本には多様な恐竜が生息していたことを示し、さらに両恐竜が属すハドロサウルス科の起源や進化が明らかになった。ヤマトサウルスの研究によって、ハドロサウルス科の起源は、日本を含むアジア東端地域が重要であるということが判明し、カムイサウルスの研究によってハドロサウルス科は北米の海岸線の環境で多様化したことが示された。世界で化石記録が稀である海成層からの恐竜化石の産出は、日本の特徴であり今後の研究が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は、従来恐竜化石が少ないとされていた。特に、恐竜時代最末期の化石は少なく、恐竜の概念は欧米や中国・モンゴルを基としたものであり、日本の恐竜の世界が不明であった。しかし、本研究によって日本には多くの恐竜化石が眠っていることを示し、日本の恐竜が世界的にみても重要なものであることを示すことができた。
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