研究課題/領域番号 |
19K04060
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
|
研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
林 昭次 岡山理科大学, 生物地球学部, 講師 (60708139)
|
研究分担者 |
久保 麦野 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 講師 (10582760)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | シカ類 / 骨組織学 / 生活史 / 島嶼化 / 小型化 / 哺乳類 / 古生物学 / 生態学 / 成長様式 / 齢査定 |
研究開始時の研究の概要 |
島嶼環境で大型脊椎動物が小型化し、小型脊椎動物が大型化する「島嶼化」は陸上動物の進化の中でよく知られた現象である。しかし、島嶼環境に生息する動物の体サイズの変化がどのような成長過程の変化で起こり、どのような環境・生態要因と関連するのかは明らかでない。本研究では日本列島の様々な現生・絶滅シカ類を材料とし、成長様式や人口学的特性を骨標本から解明するとともに、これらがどのような島嶼の生息地環境や隔離年代と関連しているかを解析することで、島嶼棲陸上哺乳類の小型化メカニズムの解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
島嶼環境に生息する動物の体サイズの変化がどのような成長過程の変化で起こり、どのような環境・生態要因と関連するかは明らかでない。本研究では日本の様々な現生・絶滅シカ類を材料とし、成長様式や人口学的特性を骨標本から解明するとともに、これらがどのような島嶼の生息地環境や隔離年代と関連しているかを解析することで、島嶼棲陸上哺乳類の小型化メカニズム・プロセルの解明を目指した。その結果、島面積が小さく、大陸やメインランドから長い間隔離された個体群で、成長速度・繁殖時期の遅延が観察できた。従って、生息地の大きさ・隔離期間が陸生哺乳類の生理機能の変化に大きく影響していることが本研究によって明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は日本の様々なシカ類の生態を比較することで、哺乳類の島嶼化の背景にある生態学的なメカニズムとプロセスについての新たな知見を発見することができた(学術的意義)。また、シカ類の生態解明を行った本研究は、増えすぎた現生シカ類が引きおこしている様々な被害(生態系・農作物・人の生活環境)の抑制をするための基礎研究ともなると考えられる(社会的意義)。
|