研究課題/領域番号 |
19K04075
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三上 欣希 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (40397758)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 水素割れ / 水素拡散 / ミクロ組織 / 微視的応力 / 数値シミュレーション / 数値解析 / 材料組織 / 不均質 / 拡散性水素 |
研究開始時の研究の概要 |
水素エネルギー社会の実現に向けて,そのインフラ用構造材料の特性評価は重要な課題である.金属系構造材料は,高圧での貯蔵や輸送に耐えうる強度の観点,ならびに,インフラ構築のための製作や維持管理の効率性・経済性の観点の双方から,有効活用が必須であるが,不均質な材料組織を有しており,その水素割れ挙動も複雑である.本研究では,水素割れと微視組織形態の関連を実験および数値解析を活用して明らかにする.
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研究成果の概要 |
強度特性や水素拡散係数が異なる複数の構成相からなる材料では,応力・ひずみ・拡散性水素濃度の分布が不均一で,局所的に水素割れ限界条件に達して割れが発生すると予想される.本研究では,そのような材料として二相ステンレス鋼溶接金属を取り上げ,微視組織レベルの応力分布および水素濃度分布の数値シミュレーション結果と,水素割れ発生位置の観察結果の対応関係を評価した.さらに,数値シミュレーションを活用して,微視組織形態が変化した場合の応力分布および水素濃度分布の変化を検討した.最終的に微視組織モデルを三次元で構築し,実用材料へも適用可能な手法へと展開した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素エネルギー社会の実現に向けて,そのインフラ用構造材料の特性評価は重要な課題である.本研究は,水素に起因する構造材料の割れを,微視組織レベルの応力・ひずみ分布や水素濃度分布の観点から評価するための手法を提案し,微視組織形態の影響を把握することを可能にするものである.これにより,耐水素割れ性に優れた構造材料の微視組織形態の提案が可能になる.さらに構造化のためには,溶接・接合が不可欠であるが,溶接部の組織形態は溶接条件によってさまざまに変化する.そのような材料に対しても三次元微視組織モデルの構築により,特性を評価することを可能にしており,実用材料への展開も可能となっている.
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