研究課題/領域番号 |
19K04082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
西川 嗣彬 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 主任研究員 (20771843)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 金属疲労 / 微小疲労き裂 / 応力集中部 / 画像相関法 / デジタル画像相関法 / 疲労 / 破壊力学 / 切欠き |
研究開始時の研究の概要 |
繰返し荷重を受ける金属材料には、金属疲労によってミクロなき裂が発生、成長して破断する。様々な機器の長期間の安全性を担保するためには、疲労寿命を正確に予測する技術が重要になる。特に、力が集中し、き裂の発生起点となる形状不連続部での予測が重要となる。しかしながら、ミクロな疲労き裂の持つ特異性のために、通常の力学モデルの適用が難しいことが隘路となっている。 本研究では、ミクロな疲労き裂のモデル化におけるボトルネックである観察の困難さを、顕微鏡でのその場観察に画像相関法を活用するアイデアにより解決することで、ミクロな疲労き裂進展の力学モデル化ならびに寿命予測の高精度化を目指す。
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研究成果の概要 |
小さい力の繰返しにより金属が破壊する現象が金属疲労であり、機械や建造物が破損する時の主な原因の一つである。これまで、金属疲労を予防、予測する上で重要な、切欠きなど形状不連続部(以下、応力集中部とよぶ)におけるミクロな疲労き裂の発生、成長挙動を計測する手段は無かった。本研究では、マイクロスコープと画像パターンから変位量を解析する手法である画像相関法解析を組み合わせることによって、疲労き裂の開口変位を計測することで、応力集中部に発生したミクロな疲労き裂の成長挙動を評価する手法を考案した。さらに、応力集中部を加工した試験片を用いた疲労試験によりその妥当性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって考案した手法によって、応力集中部におけるミクロな疲労き裂の成長挙動と、き裂開口点の実測が可能となった。さらに、これらの実測データにより検証が可能になったことで、破壊力学による疲労き裂の成長解析によって、応力集中部の疲労破壊寿命の予測が可能となる目処が得られつつある。様々な部材の疲労寿命を高精度に予測するために必要となる、重要な知見が得られたと考えられる。
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