研究課題/領域番号 |
19K04088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
尾崎 伸吾 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20408727)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自己治癒セラミックス / 破壊強度 / 破壊力学 / 有限要素法 / 損傷モデル / 反応速度論 / 構成式 / ワイブル分布 / 自己治癒材料 / セラミックス / 計算力学 / 極値統計 / バーチャルテスト |
研究開始時の研究の概要 |
稼働中に発生したき裂を自律的に修復することのできる自己治癒セラミックス材料に関する研究を行う.通常の材料を対象とした場合とは異なり,き裂の発生・進展のみならず,自己治癒過程も考慮した数値シミュレーション手法を提案する.また,セラミックス特有の破壊強度のばらつきも同時に考慮する.最終的に,数値シミュレーションと実験観察技術を統合し,材料設計に資する仮想数値実験(バーチャルテスト)として体系化する.
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研究成果の概要 |
本研究は,自己治癒セラミックスの社会実装を達成するために,構造部材としての要求性能と材料の微視組織条件との関連付けを行うことのできるバックキャスティング型材料設計スキームの確立を目指すものである.そのため,基盤となる仮想数値実験の方法論を構築した.具体的には,申請者らがフレームワークを提案している“損傷―自己治癒構成モデル”および“破壊統計の数値解析手法”について,反応速度論に基づく各種発展則や欠陥分布の確率密度関数などの具体形を規定することで一般化を達成した.これより,『破壊のシミュレーションと連動したき裂修復過程の高精度シミュレーション』が可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外の研究機関において,自己治癒性を有するセラミックス,ポリマーおよびコンクリートなどの開発が取り組まれている.次世代のスマート材料の本命とされるこれらの材料は,損傷発生時に,化学反応を積極的に活用することで微小き裂を再結合し,健全な状態へと自律的に回復できる.中でも,酸化物系自己治癒セラミックス基複合材は比強度,耐熱性および耐腐食性に優れているため,各種高温部材への適用が期待されている.今後,提案した材料設計スキームが活用されることで,産業界は新材料実用化のリスクやコストを低減でき,さらに学術界との連携より,実用化・標準化までの期間を大幅に短縮し得る可能性がある.
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