研究課題/領域番号 |
19K04092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢代 茂樹 九州大学, 工学研究院, 教授 (00452681)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 繊維強化複合材料 / 樹脂含浸成形 / ボイド / 樹脂流動解析 / 粒子法 / 繊維強化プラスチック / 成形シミュレーション / 成形最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,繊維強化プラスチックの樹脂含浸成形におけるマルチスケール成形最適化手法の構築を目的とする。具体的には,繊維束への樹脂流動・ボイド形成に関するミクロスケール解析から浸透率と最適成形条件の情報を抽出し,マクロスケールの樹脂含浸解析に適用する。そのうえで,マクロスケールの樹脂含浸の先端で最適成形条件を維持する樹脂注入履歴を同定する。これらの研究開発により,従来の部材成形では実験せざるを得なかった成形最適化のプロセスを解析で代替するする枠組みを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では,繊維強化プラスチックの樹脂含浸成形における欠陥の最小化技術として,樹脂流動とボイド形成を予測する数値解析を構築した。具体的には,粒子法(SPH)を使用して繊維,樹脂,空気の運動を予測するミクロスケール混相流解析を開発した。樹脂流入速度と表面張力,接触角条件を考慮し,繊維束内への樹脂の含浸とボイドの形成を予測した。ボイド含有率は実験結果と一致し,この結果からボイドを最小化する成形条件を予測する解析の有効性が確認された。さらに,繊維基材の一部をモデル化して真空RTMを模した粒子法解析を開発した。この解析により繊維基材の浸透率を解析的に予測できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のRTM成形のプロセス最適化では,繊維基材の浸透率の実測データが必要であるとともに,大雑把なボイド含有率予測モデルに立脚しているため,成形実験を繰り返して試行錯誤的に成形条件を決定する必要があった。本研究では,粒子法によるボイド形成解析(成形条件の探索)と浸透率の解析的予測手法を構築しており,今後の研究開発でこれらの知見を深化することによって,手間とコストのかかる成形実験や成形試行回数の削減できる点で,工学的な意義を有する。
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