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相変態を利用した2次元応力分布記録メディアとしてのステンレス薄膜

研究課題

研究課題/領域番号 19K04094
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分18010:材料力学および機械材料関連
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

井上 尚三  兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (50193587)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードSUS304鋼ステンレス / 薄膜 / スパッタリング / 相変態 / SUS304ステンレス鋼 / ステンレス鋼
研究開始時の研究の概要

オーステナイト系ステンレスのSUS304鋼は、PVD法によって室温基板上で薄膜化すると、バルクではあり得ないBCC単相の薄膜となることが知られている。もし、バルクと同じFCC相のSUS304鋼薄膜を作製できれば、応力によって誘起される相変態を利用して2次元の応力分布を記録する新しいメディアとして利用できる可能性がある。本研究は、一般的な装置より成長条件を細かく制御できる薄膜作製装置を用いて、FCC相のSUS304鋼薄膜の成長条件を確立すると共に、相変態による記録メディアや耐食性コーティングとしての可能性を探ることを目的としたものである。

研究成果の概要

準安定オーステナイトであるSUS304鋼は応力によってγ→α変態が誘起されるので、薄膜化すれば応力の加わった部分を2次元的に記録できるメディアとなりうる。しかし、スパッタ法で薄膜化したSUS304鋼はバルクと異なるα相となるため、そのような研究はされてこなかった。本研究では、安定にγ相のSUS304鋼薄膜が形成できるスパッタ条件について検討し、銅基板上に600℃程度でイオン照射を抑えて成長させることが肝要であることを明らかにした。また、作製した薄膜は応力印加によってγ→α変態することまでは確認でき、将来のメディア開発への可能性を示すことができた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

SUS304ステンレス鋼は耐食性や機械的性質に優れているので、薄膜化できれば新しい用途が広がることが期待できる。しかし、スパッタ法で室温の基板上に薄膜を成長させると、バルクとは異なったα相となってしまうため、バルクと同じγ相の薄膜の特性は調査されていなかった。本研究では、γ相の薄膜を安定に成長させる条件を確立し、同じ組成で異なった相の薄膜の特性を調査しようとしたことに学術的な意義がある。また、応力によってバルクと同様のγ→α相変態が誘起できたので、応力が加わった部分を2次元的に記録できるメディアのような新しい用途の可能性を示すことができたという点で意義深い。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2020 2019

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] SUS304ステンレス鋼スパッタ薄膜のCu薄膜上での成長相と成長形態2022

    • 著者名/発表者名
      朝田昂大、大路利菜、井上尚三
    • 学会等名
      2022年度精密工学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Cu薄膜基板上でのSUS304ステンレス鋼スパッタ薄膜の結晶成長2021

    • 著者名/発表者名
      朝田昂大、倉本慎一、井上尚三
    • 学会等名
      2021年度精密工学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] SUS304ステンレス鋼スパッタ薄膜の塑性変形挙動2021

    • 著者名/発表者名
      髙田大路、高瀬凌、井上尚三
    • 学会等名
      2021年度精密工学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] SUS304ステンレス鋼スパッタ薄膜の成長相におよぼす不純物元素の影響2020

    • 著者名/発表者名
      髙田大路、倉本慎一、井上尚三
    • 学会等名
      2020年度精密工学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Effect of deposition condition on the crystal phase of 18-8 stainless steel films prepared by dc magnetron sputtering2019

    • 著者名/発表者名
      S. Inoue, Y. Fujiwara, N. Zahira and N. Umada
    • 学会等名
      The 15th International Symposium on Sputtering and Plasma Processes, ISSP2019
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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