研究課題/領域番号 |
19K04107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
松田 昇一 琉球大学, 工学部, 准教授 (90390567)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ガスメタルアーク溶接 / 外部磁場 / 電磁力 / アーク溶接 / GNA溶接 / 磁気制御 / GMA溶接 |
研究開始時の研究の概要 |
初年度は、ECMP溶接法をGMA溶接に適用するにあたり、治具や移動台車等の実験装置を大幅に改良する。実験装置の改修後、はじめに外部磁場がアークや溶融池の流動に及ぼす影響を調べるために、レーザー光源と高速度カメラを用いて詳細に溶融池表面の流れを詳細に観測する。またPIV解析手法により、溶融池流動を定量的に解析する。 2年目、3年目も溶融池表面流れの流動解析を引き続き行う。さらに2色法による溶融池表面の温度分布測定、磁場解析および外部磁場によるアークの制御を試みる。これらの結果より、磁場が溶融池の流動および最終的なビード形状に及ぼす影響を明らかにし、新たな高効率・高品質溶接法の実用化を目指す。
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研究成果の概要 |
ガスメタルアーク(GMA)溶接は高効率な溶接法であるが、溶接ワイヤが熱源(電極)を兼ねていることから、熱源が時間的・空間的に変動し、アークが不安定である。そのためハンピングビード等の溶接欠陥が生じやすい。本研究では磁場の付加により、アークや溶融池内に生じる電磁力を用いて、アークを安定させることで溶接欠陥の低減を試みた。 その結果、磁場を付加してもアークは溶接方向前後または回転するように変動するが、極端なアークの偏向は抑制され、溶接欠陥は減少した。なお高周波の交流磁場を付加した場合、さらにアークや溶融池の振動が抑制され、適用範囲が狭いが深い溶け込みを保ちつつ、溶接欠陥の少ない溶接が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガスメタルアーク(GMA)溶接は、入熱が大きく高効率な溶接法であるが熱源が変動するためアークが不安定で溶接欠陥が生じやすい欠点がある。これまでに、アークを安定させるために、一般的には溶接電流のパルス化や特殊なワイヤや混合ガス等が使われているが、どれも高価であるため、使用範囲が限られていた。 本研究では磁場の付加により、アークや溶融池内に生じる電磁力を用いてアークや溶融池流れを安定化することにより溶接欠陥の低減を試みた。その結果、高周波の交流磁場をGMA溶接に付加した場合、極端なアークの偏向や溶接欠陥が大幅に抑制され、まだ適用範囲が狭いが高い溶接効率を保ちつつ、溶接欠陥の少ない溶接が可能になった。
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