研究課題/領域番号 |
19K04108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
諸貫 信行 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (90166463)
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研究分担者 |
金子 新 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (30347273)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 水熱合成 / 二酸化チタン / チタン酸バリウム / 圧電材料 / 結晶配向 / 結晶成長 / デバイス設計・製造プロセス / 薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
圧電材料は加えられた歪みに応じて電荷を発生し,微弱な発電が可能である.薄膜状の構造が得られれば様々な応用が期待できる.本研究ではチタン酸バリウム等の圧電材料を厚み数ミクロンで結晶方向を揃えた状態で合成する手法を開発し,さらにその構造配置を検討することで性能を高めた発電デバイスの試作と評価まで行うことを目的とする.
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研究成果の概要 |
原料溶液を密閉容器に入れて加熱する水熱合成法を用い,チタン酸バリウム圧電薄膜の作製技術の確立を進めた.まず,四塩化チタンを主原料とする反応でフッ素ドープ酸化錫基板上を用いて成長核を制御することで垂直に配向した二酸化チタンロッドの集合構造を得た.さらに,水酸化バリウム溶液中で2度目の水熱合成を行ってチタン酸バリウムとした.4時間の反応で構造の高さは2ミクロン程度だった.X線回折法で結晶構造を調べ,チタン酸バリウム(110)面の強いピークを確認した.次いで鉄球を落とすハンマリング試験により圧電特性を評価した.また,リソグラフィによって最小幅10ミクロンの帯状構造を所望の場所に作成した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
圧電材料を用いて環境中の微小振動を電気エネルギに変換することができ,センサネットワーク等の電源とすることでバッテリーや配線の削減,ひいては炭酸ガス排出の削減が検討されている.チタン酸バリウムは従来の圧電素子(PZT)のように鉛を含まない圧電材料として期待されているものの,その効率を向上するために単結晶で配向した構造は必ずしも得られていなかった.格子定数が近いフッ化ドープ酸化錫を基板に用いた水熱合成により二酸化チタンの垂直配向構造が得られることはわかっていたが,二段階目の水熱合成を行ってチタン酸バリウムに変換する手法はこれまで明らかにされていなかった.
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