研究課題/領域番号 |
19K04129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
神 雅彦 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (80265371)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 超音波振動 / 電磁鋼板 / アモルファス合金 / シェービング / 切口面 / 切り口面 / せん断 |
研究開始時の研究の概要 |
電気モータは,今後,輸送機器,各種産業機械あるいは福祉機器など,あらゆる分野の主要動力発生装置となるものと考えられる.この性能は,回転軸となるロータのコアおよびケース側となるステータの電磁特性により決まる.それらは,無方向性電磁鋼鈑およびアモルファス軟磁性合金の積層構造となっており,その製造にはプレスせん断加工法が用いられるが,電磁特性が劣化してしまうことが大きな問題となっている.本研究では,超音波振動せん断加工法により,切り口面精度の向上,塑性ひずみ低減などを期待する.その成果は,鉄損率低減,磁束密度維持などの電磁位特性に優れたコア,ステータの実現に寄与する.
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研究成果の概要 |
電気モータの性能はロータおよびステータの電磁特性に大きく依存する.コアとステータは無方向性電磁鋼鈑やアモルファス合金の積層構造であり,製造には主にせん断加工法が用いられるが,切口面の塑性ひずみ増大などの影響により,鉄損率や磁束密度などの電磁特性が劣化してしまうという課題がある.本研究では,超音波振動シェービング法による前記材料の加工法に関して検討した.簡易の実験装置を開発し,基礎的なシェービング実験を行って,切口面の評価を行った.その結果,切り口面の加工精度が大きく向上し,かつ生産性も向上できそうなことを明らかにした.この成果は高性能のコアおよびステータ製造のための一つの解になるものと考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超音波振動シェービング法は,シェービング刃に対して加工方向と同方向の超音波振動を作用させながら加工する方法である.この加工原理は,切削を微細に断続化することにより,せん断ひずみの蓄積による破断の発生を防止できるものと考えられる.無方向性電磁鋼板やアモルファス合金は脆性材料であるが,同加工法の適用により破断発生を防止できるものと考察した.実験結果は,その考察を裏付けるものであり,同材料の精密加工法になりうることを発見した学術的意義は大きい.この技術の実用のためには,生産用工具や機械,最適加工条件など,開発すべき要素が多々あるが,一つの方向性を原理的に提示することができた社会的意義も大きい.
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