研究課題/領域番号 |
19K04130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
松井 伸介 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50612769)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | AFM / 切れ刃 / 研磨加工 / アルミナ / SiC / スクラッチ加工 / ポリシング / 石英 / 研磨 / ポリッシング / ダイヤモンド / メカノケミカル |
研究開始時の研究の概要 |
複雑な要素からなる研磨加工において要因を分離し,それぞれについてメカニズムの究明と最適化を目指す。まず,砥粒と同種材料で非常に鋭利なAFM(原子間力顕微鏡)触針を砥粒のナノ・マイクロ切れ刃とし,AFMシステムによって加工荷重を制御しながら液中でスクラッチ加工をする。これにより高速・高品質な加工を行うための砥粒と基板材料と液相互の化学作用の援用,摺動の高速化,加工の高圧化等の効果を直接的に明らかにする。ポリシャの作用では,非常に少ないといわれる基板との接触面積を考慮に入れながら砥粒の保持と加工の関係,加工によるポリシャのダメージなどを検討しポリシャが研磨加工にどのように関与しているか検討する。
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研究成果の概要 |
研磨技術の高度化を目的にし様々な要素が複合する研磨のメカニズムの解明を目指す。その一つの大きな要素としてAFMを用いて砥粒一つ一つの切れ刃としての作用を検討した。AFM触針を砥粒切れ刃と見立てAFMで荷重、軌跡を制御し、スクラッチ加工の基本特性を調べた。特に今後重要となる硬脆材料について行った。その結果、例えば、SiC、アルミナなどのダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ触針で石英製光ファイバーを加工した場合では、ほとんど加工ダメージが発生しないことが明らかになった。延性モードで加工する限り石英に対する加工で、これらの材料でも化学的な側面が重要であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代パワーデバイス用の硬脆な半導体材料基板の研磨、電子部品として高品質化が望まれる難加工誘電体材料の研磨、半導体デバイス、光通信部品等での異種材料の平面研磨、複雑形状研磨等研磨加工は新たな段階を迎え高度化が要求されている。ところが研磨技術は、複雑な要素からなっているために、そのメカニズムの究明を難しくしている。そこでその要素を分離し、個々に検討した。AFM触針を砥粒の非常に小さな切れ刃に見立てその加工特性を検討することは、研磨における重要な要素の検討一つである。本研究における結果は、研磨における機械的、化学的側面を直接的に明らかにする重要な点の追及の端緒となった。
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