研究課題/領域番号 |
19K04132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
佐々木 実 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70282100)
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研究分担者 |
厨川 常元 東北大学, 工学研究科, 教授 (90170092)
Nguyen HaiMinh 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), ポストドクトラル研究員 (90815862)
HAN Gang 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), ポストドクトラル研究員 (50880184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 三次元フォトリソグラフィ / サメ肌リブレット / 微細加工 / 金型曲面 / 硬質めっき堆積 / 高アスペクト比 / 部分窒化 / 異方性エッチング / 垂直軸風車ブレード / 空気抵抗低減 / 精密機械加工 |
研究開始時の研究の概要 |
空気抵抗を下げるサメ肌を模倣したリブレット微細構造を、垂直軸風車ブレード表面にフォトリソグラフィを組み合わせて加工する技術に取り組む。従来の機械加工やビーム加工では、加工寸法を小さくすると、体積は3乗で減るため、走査して面を作るには、膨大な加工時間がかかる。一方、フォトリソグラフィは多点同時加工のために生産性が高いが、平面基板にのみ有効であった。代表者が最近見出した新しい方法を応用して金型曲面に微細加工を施し、大型化に通じる基礎技術を確立する。小型風車のモデルを製作し、モータで風車を回転したときの消費電力により、風車ブレードの空気抵抗低減を評価し、加工技術を高めるとともに産業技術の基盤とする。
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研究成果の概要 |
立体曲面の翼に、微細なサメ肌模倣造形を工業的に実現するためには、金型曲面に微細構造を用意することが最大のポイントとなる。 翼の反転形状を持つ金型を精密機械加工で用意し、三次元フォトリソグラフィにより、微細波線パターンのアレイ(幅3.8μm、ピッチ42.5μm)を転写した。微細構造をフォトレジストから硬質材料に換えるために、3種の方法を試し、めっき堆積が良いことが分かった。光沢ニッケルめっきにより、アスペクト比2.1の溝が得られた。室温プレスにて、ジュラルミン製の翼試験片にリブレット構造が高さ1μmで転写された。 立体金型に硬質材料にて高アスペクト比の微細構造を得る、新しい技術基盤を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生産性良く、微細形状を多点同時加工できるフォトリソグラフィは、平面にのみ有効であった。これを立体サンプルにも有効にする。大形状の立体加工が得意な精密機械加工と融合した。本研究では、空気抵抗低減サメ肌模倣造形に取り組んだ。金型曲面に、硬質材料をめっき堆積する方法が良いことが分かり、高アスペクト比微細構造を立体金型の曲面に実現した。これまでエッチング加工で試作してきた金型のアスペクト比0.1-0.2から大きく前進し、2.1を実現した。また、微細構造付き立体金型は、プレス加工に耐えることまで確認した。レジスト膜厚を増やすことで、より高アスペクト比構造を目指すことができ、有望である。
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