研究課題/領域番号 |
19K04139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
中村 正行 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (60207917)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 回転機械 / モータ / トルク / 出力 / 熱磁気 / 磁気回路 / 磁場解析 / 温度場解析 / 連成解析 / マルチフィジックス / 熱磁気現象 / 最適化 / モデリング / 未利用エネルギー / 機器設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、発電所やゴミ焼却施設の廃熱など、数十℃の未利用の低質熱源からエネルギーを回収する装置として「熱磁気モータ」を提案する。熱磁気モータの動作メカニズムの数値解析モデルを構築し、設計指針を明らかにすることを目的とする。はじめに、装置の主要な構成要素である永久磁石と感温磁性体の磁気的および熱的物性値を実験計測により取得する。その後、有限要素法によるマルチフィジックス解析ソフトウエアと多目的最適化手法を用いて、熱磁気モータの最適設計のための数値モデルを構築する。多目的最適化手法を適用することで、装置のパラメータと動作の関係を見いだすことを重点的に検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、100℃以下の温廃水から熱エネルギーを回転運動エネルギーに変換できる熱磁気モーターを提案した。この装置は、永久磁石の磁力と、温度変化に応じて磁気が変化する感温磁性材料を使用している。最初に、熱磁気モーターの新しい構造の数値モデルを提案した。数値モデルを用いた数値解析により、さまざまな環境下での回転挙動を明らかにすることができた。 複数の物理現象を組み合わせて解析できる有限要素法を数値計算に使用した。次に、トポロジー最適化法により磁気回路の最適形状を求め、温廃水からエネルギーを取り出すために必要な出力を向上させることができる磁気回路の形状を設計できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
提案した熱磁気モータは,永久磁石の磁気エネルギーと,温度変化によって磁性が変化する感温磁性体の性質を利用し,100 ℃未満の温排水の有する熱エネルギーを回転運動エネルギーに変換できる装置であり,脱炭素社会に向けて,未利用エネルギーを有効活用できる可能性を有する.温度場,磁場,動力学現象の連成解析が行えうる有限要素法を用いて,熱磁気モータの数値モデルを構築できたことにより,さまざまな条件下における動作解析ができ,効率を向上させるための設計が可能となった.
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