研究課題/領域番号 |
19K04144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
井上 真二 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60432605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 安全関連系 / 最適保全実施間隔 / プルーフテスト / 確率モデル / 再生過程 / 連続時間マルコフ連鎖 / 最適方策 / 危害リスク / DU故障 / 最適プルーフテスト実施方策 / DU故障率 / 自己診断率 / 危害コスト比 / 安全度水準 / 総期待保全コスト / 最適保全実施方策 / ソフトウェア安全度水準 / 機能安全 / システム信頼性/安全性 |
研究開始時の研究の概要 |
安全関連系の保全実施計画策定を支援する技術の開発を目的として,安全関連系の代表的保全活動であるプルーフテストを取り上げ,危害リスクに基づきながら理論的にその実施間隔を決定する問題を定義し,定常状態における危害リスクと保守コストの最小化に基づいた安全関連系の最適保全実施間隔の決定手法を開発する.
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研究成果の概要 |
安全関連系の特徴的な作動メカニズムを踏まえた2つの危害事象発生論理に基づいて,安全関連系に起因する危害事象発生確率を導出した.また,この尺度に一定のコストを導入することで危害リスクを定式化し,これに保全実施費用も含めた総コストを数理的に与える2通りのアプローチを開発した.さらに,危険側故障発生率やリスクの大きさに応じて,この総費用を最小化する保全実施間隔を決定できる最適方策を導出した.最後に,IEC6150に準拠しながら,安全関連系への作動要求率や安全関連系の危険側故障発生率等を与え,危害リスクに応じた最適プルーフテスト実施間隔を実際に算出し,これらの最適方策の適用例も示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自動車の安全機能など,安全関連系が導入される場面は急激に増えている.安全関連系の機能安全に関する国際基本規格IEC 61508をはじめ,学術界でも安全関連系の定量的な安全性評価技術について活発な議論が行われている.一方,安全関連系の保全に関する議論は必ずしも多くは見られず,本研究課題のように安全関連系に起因する危害事象発生論理や危害リスクに応じながら最適な保全実施間隔を算出する技術は,リスク低減方策の基本であるALARP原則を保全活動で実現するために極めて有用なアプローチであると考える.また,本研究課題の成果を発端に,安全関連系の保全方策に対する議論が国際的に活発化することも期待される.
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