研究課題/領域番号 |
19K04152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 足利大学 |
研究代表者 |
桜井 康雄 足利大学, 工学部, 教授 (70205813)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 油圧 / 圧力脈動 / 圧力脈動抑制素子 / 数学モデル / シミュレーション / ピストンポンプ / 1Dシミュレーション / タグチメソッド / 1Dシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
成熟した油圧産業のブレークスルーを達成するため本研究室で開発している油圧システム用圧力脈動抑制素子は油圧システムの脈動を約60%にすることが可能であることが実験的に明らかにされている。この素子は構造が簡単で油圧配管にインラインで取り付け可能である。 しかしながら、この素子が、どのような特性を有することにより脈動が抑制されているか理論的な理由付けができていない。 そこで、本研究では、周波数応答試験、コンピュータシミュレーションおよび田口メソッドを利用し、この素子の1Dの数学モデルを導出することにより理論的な理由付けを行うことを目的とし、この素子の系統的な設計手法確立の契機を得ることを試みる。
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研究成果の概要 |
成熟した油圧産業のブレークスルーを達成するため本研究室で開発している油圧システム用圧力脈動抑制素子は油圧システムの脈動を約43%にすることが可能であることが実験的に明らかにされている。この素子は構造が簡単で油圧配管にインラインで取り付け可能である。しかしながら、この素子のどのような特性が圧力脈動の抑制に寄与しているか明らかにされていない。そこで、本研究では、本素子の実験結果とシミュレーション結果を比較しつつ、この素子の設計段階での性能が予測可能な数学モデルを確立した。また、周波数応答試験から、相乗積の2倍の周波数の振幅を本素子は大幅に抑制することで圧力脈動を小さくしていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究室で開発している油圧システム用圧力脈動抑制素子の数学モデルの検討を行った。この素子は内部の弾性体が金属の隙間を介して大気と接しており、検討事例のない特殊な構造を有する素子の1D数学モデルを導出したことは学術的に大いに興味深い点であると考えられる。さらに、この研究を通して、素子の改良を行い、工作機械でよく利用される3.5MPaという圧力下で圧力脈動を約43%(約3.5MPa±0.07MPa)まで、圧力脈動を低減できるようになった。これにより、実装自由度に富む新たな油圧システム用圧力脈動抑制素子の開発が可能となり、成熟した油圧産業のブレークスルーに貢献できるものと考える。
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