研究課題/領域番号 |
19K04155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山本 建 東海大学, 工学部, 准教授 (20780323)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | トライボロジー / 変速機 / スクイズ / 無段変速機 / 摩擦係数 / 弾性流体潤滑 / CVT / 摩擦伝達 / 真実接触面積 / 摩擦 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車用金属ベルト/チェーン無段変速機は,伝達面の摩擦係数を高めることで燃費や伝達容量などのあらゆる性能が大きく向上する.伝達面の表面粗さを大きくすることで摩擦係数は高くなるが,同時に焼付きや異常摩耗などの損傷を引き起こしやすくなる.この摩擦係数と表面損傷に対し,スクイズと呼ばれる接触開始時の油膜形成現象が大きく影響する可能性が指摘されているが,詳細なメカニズムは解明されていない. そこでスクイズ挙動を再現する摩擦試験装置を用い,摩擦係数と表面強度に対する伝達面粗さの影響を明らかにし,高摩擦と高強度を両立する粗さ形状の最適化を図る.
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研究成果の概要 |
自動車に多く用いられているベルト無段変速機は,伝達面の摩擦係数を向上させることで性能を大きく向上できる.一般に伝達面を粗くすれば油膜が切れて摩擦係数は高まるが,接触面圧が高くなり損傷しやすくなる.本研究者は,これまで注目されていなかったスクイズ運動が大きく影響すると考え,粗さと摩擦係数,接触面圧の関係解明を目指した.独自の試験機を用いて摩擦係数を測定し,電気抵抗の測定により接触面圧の把握を行い,動力を伝達する方向に対し直角方向の溝を形成することで,摩擦係数が向上することが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電気自動車はコストや航続距離など技術課題が大きく,内燃機関やハイブリッドは当分の間,生産されるため,変速機の性能向上への要求は依然として高い.多くの日本車が採用するベルト無段変速機は摩擦によって動力を伝達するため,摩擦係数を高めることにより小さな力で伝達することが可能となり,燃費性能を向上できる.本研究では,これまで注目されていなかったスクイズ現象に注目し,独自の摩擦試験機と測定方法によって伝達面の微細形状と摩擦の関係を調べ,性能を向上させる形状を見出した.
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