研究課題/領域番号 |
19K04175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
白鳥 英 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (10803447)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 液膜流れ / 物理法則の機械学習 / 膜厚ムラ / データ同化 / 自動微分 / 物性値予測 / Neural Network / Physics-Informed NN / 塗膜の膜厚ムラ / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
半導体デバイス、MEMS、ディスプレイのカラーフィルタ等の製法では機能性の液膜を基板に塗布する工程があるが、様々な物理要因によって種々の膜厚ムラが発生し、最終製品の寸法精度が低下してしまう課題がある。この膜厚ムラの発生を回避・抑制できるような最適塗布条件を数値シミュレーションによって探索したいが、従来の方法では①時間発展計算に時間を要すること、②計算に必要な塗膜の物性値の測定・入手が困難なこと、が障壁となっていた。 本研究では①支配方程式を教師とした機械学習を導入して高速に膜厚ムラを予測する枠組みを構築し、②塗膜の物性値をデータ同化の方法によって推定できるようにすることで上記の課題の解決を目指す。
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研究成果の概要 |
半導体デバイスや各種カラーフィルターの製法などの微細加工技術における液膜塗布工程で発生する各種膜厚ムラを効率的に予測する方法として物理法則の機械学習法であるPhysics-Informed Neural Network(PINN)を応用した研究である。検証例がなかった、空間4階微分と4次の非線形性を含む液膜流れの偏微分方程式に適用してPINNの有効性を調べた。適切に学習させるには、①学習対象の時空間データ点を解の変化が激しい位置に密に配置すること、②浮動小数点演算を倍精度とすること、③中間変数を導入して偏微分方程式の階数を削減することで自動微分の演算量を減らすことが有効であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液膜に生じる膜厚ムラを予測するシミュレーション方法として、従来の有限差分法等の計算法では時間発展計算に長時間を要するため、膜厚ムラを回避・抑制するための最適塗布条件の探索に供するのは非現実的状況にあった。本研究で有効性を検証したPhysics-informed neural networkは一度学習計算を終えれば、任意の時刻と位置における膜厚を即時に計算することができるため、最適塗布条件への活用が現実的になると期待される。
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