研究課題/領域番号 |
19K04183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中島 賢治 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40311112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 数値解析 / 液滴エレクトロポレーション / マイクロ流体デバイス / 細胞膜穿孔 / 遺伝子導入 / 液滴形成 / ディーン流れ / 電気穿孔 / 液滴電気穿孔 / マイクロリアクター / 設計支援 / iPS細胞 / MEMS / 計算力学 / 流体数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、iPS細胞の高効率生産を可能にする「オンチップ微小液滴電気穿孔プロセス」の開発に対し、流体数値解析による設計支援を行う。具体的には、①細胞整列のためのディーン流れと慣性集束、②細胞を一つずつ分離するための液滴形成、③細胞膜穿孔のための膜電荷分布と細胞膜破砕、④DNA導入のための電気泳動について、COMSOL Multiphisicsを用いて計算モデルを開発する。数値解析の実現により、①~④各現象の力学的メカニズムを解明し、さらに、プロセスの成否と流れ条件の相関を明らかにする。本研究により、マイクロリアクターで遺伝子導入を実現するプロセス設計の基礎データを整理・蓄積することができる。
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研究成果の概要 |
本研究は,iPS細胞の高効率生産を可能にする「オンチップ微小液滴電気穿孔プロセス」を開発するため,数値解析を用いて現象を可視化する.そのため,①ディーン流れによる細胞整列,②細胞を一つずつ分離するための液滴形成,③電気穿孔における膜電子透過化,④電気泳動による遺伝子導入の4つのステージに分けて数値解析を実施した.①ディーン流れによって細胞整列の効果を得るには,電極上を通過する液滴の速度では足りないことが確認された.②液滴形成を安定的に実現できる,界面張力と粘度の特性値分布を得た.③細胞の液滴内位置の変化に伴う細孔生成の特性を整理できた.④移動度による簡便な手法で計算することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で扱う「オンチップ微小液滴電気穿孔法」とは,細胞への遺伝子導入操作(電気穿孔)を連続的に施す技術である.この工程は,幅50μm×高さ30μmの矩形流路で構成される,全長2cm以内に収まるマイクロ流体デバイスによって実現される.この技術によって,安定的にiPS細胞の樹立が可能になれば,現在主流のウィルスベクター法による技術に置き換えることが可能になる.そして,本研究で開発する手法は,大規模並列処理と相性が良い.それゆえ,産業的にiPS細胞を大量生産することが可能になるため,iPS細胞を用いた臨床応用や製薬開発の推進に貢献することが可能となる.
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